Q&A その2 「ゲームディレクターになりたい!」

皆様こんにちは!
ちょっと間が空いてしまいましたQ&Aコーナー。担当のいわたです。

前回はグラフィッカーになるためにはどうすれば良いか、というテーマで
弊社社長の樋口に回答してもらいましたが、
今回は「ゲームディレクター」になるためにはどうすれば良いか、が
テーマとなります。

回答者は、我らが藤澤Dです。(笑)
それではよろしくお願いいたします!

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★藤澤Dに聞きました★

○ゲームディレクター職の人に求めるスキルを教えてください。

ディレクターという仕事ですが、
うちの場合、正直に言うと何でも屋さんです。
企画から現場指揮、作品品質、進行管理まで全てこの人に委ねられます。

1つめのスキルは「面白そう」というゲーム企画を提案できること、
そしてそれをどうすればゲームになるのかを考え出せることです。
そのためには、ゲームだけではなくていろんな分野や知識を
広く知っていた方が有利だと思います。

2つめは品質管理や進行管理ですね。
ゲームはだらだら作ってじゃあこの辺でとか、
作ったけどダメだった、とかできないのですよ。
会社なので当たり前ですが、予算や製作期間というのがあるので、
その中でいかに作り出せるかという品質管理と進行管理の能力が求められます。

何でも屋さんですから当然何でもできて欲しいのですが、
そこはそれ、得意な分野と不得意な分野がありますよね。
2つめの品質管理は専門の人もいるし、進行管理は頑張れば覚えていけます。
ここで唯一必要なのは他人との協調性です。
人と話すのが苦手という人は、まずそこを克服してください。
でも一番大切なのは、1つめの
「こんなゲームが作りたい」
「こうすれば面白いゲームになります」
「こんなゲームが求められているんです!」を提案して、
「こうすればゲームになるんです」と計画できることじゃないかなぁと。

一番大変なのは、
「こうすればゲームになるんです」というのを計画することなんですけど、
正直、これが企画とディレクターの仕事の半分以上を占めます。
ここが重要なので頑張ってくださいね。


○応募された企画を見る際、どこを重点的に見ますか?

企画書を見るときに気をつける点は、大きく2つあります。

1つめは「面白そうなテーマ」
「売れそうなゲームになるかどうか」という点です。
製品にして売り出す物ですから、自己満足であってはいけません。
世間やユーザーが求めている物を提案しているかどうかを見ます。

つぎに、それがどのように面白いのかを形にできているかです。
見たいところは、ゲームの売り所(いわゆる萌えと言われるところや)、
ストーリーの内容や楽しめるシステムもありますが、
最後にこのゲームを終えたときに、どんな満足感が得られるかを
表現できていればいいのでは、と思います。


○ずばり、どんな作品を送ると有利なのでしょうか!?

作品の傾向としては、一般的な学園物とか恋愛物といった題材よりも
ピンポイントで「ここがいいんです」と言えるような、
題材だったり時代だったり、人物だったりする方が有利かなぁと思います。
提案する人の得意分野もあると思いますし、乙女ゲーを愛する人たちからも
「こんなゲームがあったら」という意見もいただきます。
そんなところを上手く見つけて欲しいですね。


○未経験者でもいいですか?

未経験者は……正直に言いますと厳しいと思います。
ですが、まずは企画書を作ってみましょう。
自分が思っていることを形にしたり、それを人に読んでもらったり
理解してもらえる形にするというのは、とても大変なことです。
何もせずに未経験ですというよりは良いと思います。


○採用後、まずはどんな仕事が待っていますか?

最初にしてもらう仕事は、ゲーム開発未経験者であれば、
進行管理とできればスクリプトです。
スクリプトと言っても専門のスクリプターさんもいるので、
メインはデバッグになるかと思いますが……

進行管理は正直大変です。
物作りって時間があればあるだけ満足できる作品になるじゃないですか。
そうは問屋が卸さないのが会社です。
そこを心を鬼にして、いろいろ進めるわけです。
もちろん、上からも下からも現場からも、突き上げを喰らいます。
そこを頑張って欲しいですねー。
もちろん、開発経験者であれば最初から企画もお願いしたいところです。


○私にも【緋色の欠片】が作れますか!?

どうだろ……。
うちの会社のDでも「緋色の欠片は作れません」と豪語する人もいます。
これは頑張ってみるしかないと思います。

なんだろ、緋色の欠片って、
企画とかストーリーだけでできあがったわけじゃないのですよ。
原画担当だったカズキと一緒だったからできあがった作品とも言えます。
なので、原画さんとの相性とか、そういう偶然というか必然もあるかもです。
仕事をしていれば、そういう人と巡り会えると思いますよ。
そのときにあなたの「緋色の欠片」ができるのかもしれません。


○ゲームディレクターを目指す方々に何か一言!

日々、いろんなことにアンテナを張り巡らせてください。
ゲームはもちろんのこと、アニメ、マンガ、小説……
その他、自分の得意な分野でもいいです。

それから、とにかく文章を書くことです。
自分が思っていることや考えていることを文章にして、
人に伝えるというのは大変なことです。
最後までまとめる能力が求められるので、企画書でもシナリオでも良いです。
最後までまとめ上げる力を養ってください。

あとは……先にも書きましたが、人と会話できるスキルも欲しいですね。
とにかく何でも屋なので何でも求められます。
なににでも対応できるようなマルチな能力が欲しいところです。
がんばってください。

藤澤D、ありがとうございました!
「たくさん書いてくださいね!」とお願いした甲斐がありました。(笑)

さて、現在私もディレクターという職種でゲーム開発をしているわけですが、
上で藤澤Dも答えていたように、本当に何でも屋と化しています。
企画、プロット、シナリオ管理、グラフィックの指定・チェック、
スケジュール管理に広報素材の作成、とにかく本当にいろいろです。

ディレクターは偉い人、というイメージがあるかもしれませんが、
正直なところ「指示を出す」という部分以外では、本当に下働き同然です。
仕事量もかなりのものですし、自分のラインが上手く回っているかどうか、
スケジュールの部分だけでなくスタッフのメンタル的なサポートも必須です。
やっぱり人間ですから、誰だって不調のときはあるものです。
そういうときに気軽に相談に乗れる存在であることも、重要だなあと思います。

ただ、やるべきことが多く責任も重い仕事である分、自分の理想のゲームを
作ることができる、という何よりの利点があるのもディレクター職の魅力です。
制約は多いですが、それでもなんとかして理想に近づけるために頭をひねり、
いかにしてワガママを通すかと小細工を張り巡らせたりもします(笑)
結局のところ、やっぱりここでも不屈の意思がモノを言うのかもしれません。

弊社はゲームラインを多く抱えているため、良い企画を立ててくれる人は
いつでも歓迎しております。ぜひ「これぞ!」という企画を作ってください。
……多分、企画を通すまでが一番大変だと思いますが……(笑)
私もワンドの企画を通すのに、薄葉さんと相当頑張りましたから。


「DFで働きたいんだけど、どうすればいいの!?」の質問への回答は、
次回の「スクリプター編/回答:松本D」で最後となります。
不定期連載ではありますが、また折をみて更新させていただきますね!

それでは!

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