薄桜鬼総合 その25

 

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「すみません、斎藤さん。洗濯物を畳むのを手伝っていただいて……」
「構わん。手が空いていたからな」
「…………あ。斎藤さん、髪に桜の花びらがついてます」
「ああ、先ほど外に出たときについたのだろ――……!」
「え? あ……! す、すみません、私、勝手に髪に触ろうと……!」
「い、いや、構わん。自分ではどこについているか見えぬ故、あんたが取ってくれると、助かる」
「は、はい。じゃあ、失礼します……」
「…………」
「……と、取れました」
「あ、ああ。かたじけない」
「い、いえ……!」
「…………」
「…………」

(…………ここは、お二人きりにすべきなのだろうか。
 いや、しかし洗濯物を畳むと申し出たのは俺だ、途中で任務を放棄するわけには……!)



山崎くんと斎藤さんは所属:土方親衛隊なので責任感のあるところなどよく似ていますが、
実は山崎くんの方が結構短気です。……多分。


皆様こんにちは。【薄桜鬼総合】担当、デザインファクトリーのいわたです。
今週末はいよいよイベントがありますね。【薄桜鬼 ~桜の宴~】、ご参加の方々はくれぐれも
チケットを忘れないようご注意を! 当日、晴れるといいですね。

それでは今週のピックアップです。

 

▼「薄桜鬼 ~桜の宴~」の販売グッズ情報更新
今週末、25日に開催される「薄桜鬼 ~桜の宴~」にて販売されるグッズに追加情報があります。
詳しくはこちらのページをご参照くださいませ。
グッズの注文がスムーズにできるオーダーリストもダウンロードできるようになっております。
当日はこちらをプリントアウトし、記入の上ご持参いただけますと幸いです。


▼「オトメイト・スチルコレクション Vol.1」発売
こちらに詳しい情報が出ておりますが、オトメイト作品のスチルを美しいカードに仕上げた
「オトメイト・スチルコレクション Vol.1」が発売しております。
こちらは今週末の「薄桜鬼 ~桜の宴~」でも販売予定ですが、イベントにてお買い上げの際は
更に1枚特製のカードがおまけにつくようです。よろしければチェックしてみてください。


▼「薄桜鬼 巡想録」OPムービー公開
プレイステーション3用ソフト「薄桜鬼 巡想録」の公式サイトが更新されています。
今回はオープニングムービーが公開されました。曲はお馴染みの吉岡亜衣加様の新曲です。
アニメの映像を織り込みながら新しく作られたムービーをぜひご覧くださいませ。


▼「コミックスビーズログ キュン! Vol.4」発売中
先週15日に発売されました「コミックスビーズログ キュン! vol.4」では、二宮サチ先生の描く
「薄桜鬼」のコミック版が表紙を飾っております。
また、付録として「オトメイトスチルコレクション」の特別バージョンがついてくるようです。
こちらもぜひチェックしてみてください。


その他の各情報は、下記サイトをご確認くださいませ。

●アニメ薄桜鬼 公式サイト http://www.geneonuniversal.jp/rondorobe/anime/hakuoki/
●薄桜鬼CDポータルサイト http://www.team-e.co.jp/sp/hakuouki/



さて、載せなきゃ載せなきゃと思っていた【薄桜鬼 巡想録】の限定版特典ドラマCD
「鶴のお礼参り」のシナリオ抜粋をやって今週はお別れでございます!
物騒なタイトルですが、ある意味そのまんまです。いろんな意味でご期待ください。では!

 * * *

【薄桜鬼 巡想録】限定版特典ドラマCD
「鶴のお礼参り」


藤堂平助  
「おい、そこの通りすがりの風間! この、罠に掛かった
 可哀想な鶴……というかオレたちを助けてくれ! いやむしろ助けろ!」

風間千景  
「(無視して)ほう……。しかも五羽もいるとは。今日は鳥鍋だな」

土方歳三  
「御伽噺の主役にあるまじき反応すんじゃねえよ!」

沖田総司  
「(肩すくめ)そもそも、風間に人の情を期待すること自体間違ってるけどね」

風間千景  
「(鼻で笑って)ふ。何やら哀れな鶴どもが遠吠えをしているようだな。
 どことなく人の言葉にも聞こえるが、気のせいに違いない」  

原田左之助 
「てめえ、色々わかってやってんだろ……」

風間千景  
「というか、これはいったい何のつもりだ? 鶴と言えば優美さの象徴。
 おまえたちのような田舎侍が鶴とは滑稽にも程がある。
(鼻で笑って)田舎者は田舎者らしく、野良犬の真似事でもしたらどうだ?」

藤堂平助  
「こ、この野郎……
 人が罠に掛かってるからって好き勝手言いやがって……!」

斎藤一   
「(ぼそりと)この場合、人ではなく鳥だがな」

    SE:ちゃきっと刀を構える音

土方歳三  
「おい総司、おまえも落ち着け! いきなり刀なんて抜くんじゃねえ!」

沖田総司  
「(朗らかに)何言ってるんですか土方さん。鶴が刀なんて持ってるはずないじゃないですか。
 これはクチバシですよ、クチバシ」

土方歳三  
「そんな物騒な鈍色(にびいろ)のクチバシはこの世にねえよ!」

原田左之助 
「とにかく風間、いいから俺たちを助けろって。後で恩は返してやるから!」

風間千景  
「恩返しなど期待していないが……。まあいいだろう。
 ひとしきり笑わせてもらったことだし、あまりにも哀れだから助けてやることにしよう」

沖田総司  
「(小声で)うわ。なんかすごく助けて欲しくないんだけど」

斎藤一   
「(小声で)我慢しろ総司。これも任務だ」

風間千景  
「何か言ったか? ……まあいい。ではそこを動くな。
(土方っぽく)動くなよ、背を向ければ斬る」

    SE:チャキッと刀を構える音

土方歳三  
「……おい……。ちょっと待て、なんで刀を構えてんだよ」

沖田総司  
「僕たちが身動き取れないのをいいことに、ここで斬るつもりとか?
 さすが鬼は卑怯だなあ」

風間千景  
「おまえらと一緒にするな。きちんと罠だけを斬ればいいのだろう?」

藤堂平助  
「罠だけって、おまえちゃんとできんのかよ?」

風間千景  
「ふん……無駄な心配だ。俺の剣に間違いなどない」

    SE:改めて、チャキッと刀を構える音

風間千景  
「──では行くぞ!」

    SE:斬撃音

斎藤一   
「む……言うだけはあるな。罠のみを一刀両断したか」

沖田総司  
「剣の腕だけは立つんだよね、剣の腕だけは」

原田左之助 
「うお! おい、今少しかすったじゃねえか!」

土方歳三  
「罠は斬れたが、ギリギリだったぞ……」

    SE:ザクッ、と斬れた音

藤堂平助  
「(悲鳴)おおい!? 斬れてる斬れてる! オレは斬れてんぞ!?」

風間千景  
「むう。多少余計なものまで斬ってしまったが、まあいい」

藤堂平助  
「よくねえよ! 何が心配無用だ! もろにザックリ行ったじゃねーか!」

風間千景  
「(さっきの台詞のリピートっぽく)俺の剣に間違いなどない」

藤堂平助  
「嘘つけ! 今まさに間違っ……(ふと気づいて)いや待て、
 今ので間違ってねえってことは、まさかおまえ、わざとオレを──(ムグっ)」

    (以下小声で)

原田左之助 
「平助! 我慢しろ、かすり傷だ死にゃあしねえ!」

藤堂平助  
「かすり傷って、めちゃくちゃ血ぃ出てんのに!?」

沖田総司  
「あーあぁ、相変わらず大げさだね」

斎藤一   
「石田散薬の準備がある。今は我慢しろ」

風間千景  
「(無視して)さて、これでいいだろう。恩返しなど期待していないが、
 せいぜい、助けてやったことを這いつくばって感謝するのだな」

    SE:すたすたと歩き去る音
    SE:時間経過

土方歳三  
「……よし、風間は行ったか。とりあえずは成功だな」

藤堂平助  
「(胡乱な声で)成功か? 成功なのか? 本当に成功なのか、土方さん?」

斎藤一   
「罠に掛かった鶴を装いわざと助けられ、恩を返しに行く振りをして奴の家に忍び込む……。
 さすがは監察方の考えた作戦だ。隙がない」

原田左之助 
「こんな作戦を考えたのはどこのどいつかと思ったら、山崎か……」

沖田総司  
「というか、山崎君も面倒な作戦立てたよね。
 そんな回りくどい真似しなくても、普通に襲っちゃえばいいのに」

斎藤一   
「そういうわけにはいかないだろう。そもそもこの作戦は、
 俺たち鳥の世を支配している鳥川幕府の密命を受けてのことだからな」

原田左之助 
「ああ、確か『これまで数多くの鳥を狩ってきた風間を成敗せよ』とかいう話だったか?」

藤堂平助  
「(ぼそっと)……つーか、鳥川幕府……って(もごっ)?」

原田左之助 
「平助、今回はそういう設定だ。スマン、疑問は持つな」

土方歳三  
「……ごほん。斎藤の言う通りだ。だから今回はただ風間を斬るんじゃなく、
 他の猟師への見せしめの意味を込めて、奴をこらしめて……」

沖田総司  
「(さえぎって)そういう難しい話はいいですって。
 もっとわかりやすく言ってくれません?」

土方歳三  
「(しばらく考え込んで)…………『楽には殺してやらねえぜ』?」

沖田総司  
「(爽やかに)なんだ土方さん、最初からそう言ってくれればいいのに。
 ようするに風間を生かさず殺さずいじめればいいんですね?」

斎藤一   
「……わかってはいたが、総司は色々な意味で危険人物だな。今更だが」

原田左之助 
「と、とにかくだ。次はあいつの家に押しかけるってことでいいんだよな?」

土方歳三  
「ああ、その通りだ。じゃあ早速さっきの礼をしに行くとするか。
(低い声で)……そう、お礼参りをしにな……」


 * * *

見ての通りの「お礼参り」でございます。さて、この後、お礼参りをされた風間さんは
一体どうなるのか。隊士たちのお礼参りとは具体的にどんなことなのか。

……ご、ご期待、ください……(笑) それではまた来週!

 

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