薄桜鬼総合 その34

 

haku_0702.jpg「何だ平助。女物の小物なんか見てるってことは、贈り物か?」
「……なあ、左之さん。こういう時の贈り物ってさ、残らねえ物の方がいいのかな」
「残らねえ物って……菓子とか、花とか……そういう物か?」
「うん……。オレのこと、忘れてもらった方がいいと思うんだけど、何か贈りたくてさ」
「忘れてもらった方がいいって……平助、おまえ……」
「…………ごめん、やっぱ何でも――」
「……そんなこと気にしねえで、相手が喜ぶ物あげりゃいいじゃねえか。
 形に残っても残らなくても、……思い出ってのは忘れられねえもんなんだからよ」
「左之さん……。そっか、……そう、だよな」



終わりを覚悟したとき、何かを残したいと思ったり、逆に残りそうなものを消したいと思ったり。
皆様はどっちですか? 私はわりと後者です。全部まとめて消し去りたい黒歴史の数々。(笑)


皆様こんにちは。【薄桜鬼総合】担当、デザインファクトリーのいわたです。
重たいシナリオ作業が終わったとはいえ、まだまだやることは残っているわけで、意外と暇じゃ
なかったりするんですよこれが。まあいつものことなんですけども。(笑)

そんなわけで、さて今週もちゃちゃっとお知らせをしてしまいましょうか!
あと、黎明録の特典ドラマ紹介もやらなきゃですね。


 

▼各公式サイト更新

■薄桜鬼 黎明録 登場人物・主題歌更新

登場人物は既に雑誌でも露出しておりました芹沢派の隊士、新見さんと平間さん。
そして主人公の龍之介と唯一恋に落ちる可能性をもった舞妓さん、小鈴。以上の三人です。
……ちなみに「小鈴」はいわゆる芸名で本名は別にありますが、それを知ることができるのは
特定のEDルートのみですね。本名もよく似合った名前だと思います。

主題歌については、OPとエピローグ曲がお馴染み吉岡亜衣加様。
そしてED曲はアニメ薄桜鬼やS.Y.Kなどでもお馴染みのmao様です。合計3曲、豪華だー!(笑)
今回は結構こだわりがいろいろありまして、曲や歌詞などについてたくさんワガママを言わせて
いただいたのですが(申し訳ありません……)、その甲斐あって本当に素敵な楽曲かと!
特に主題歌は、まさしく黎明録らしいものに仕上がっているので、今からムービー公開が楽しみです。
皆様、どうぞお楽しみに!!

■薄桜鬼 巡想録 ダウンロードコンテンツ更新

とうとうダウンロードコンテンツが本格始動するわけですね……!
実はまったくいじったことがないので一体どういうものなのかよくわかっていない私なのですが、
さっき担当の方にいろいろ教えていただきました(笑) 昭和の女ですみません。

来週7/8には、各種開放コンテンツがどばっと配信される予定です。
自力で画像のコンプリートするのが困難な方や、とにかく絵が見たい待ち切れない!という方は、
こちらのコンテンツをご購入いただき、高解像度のCGなどをたっぷり堪能してください。
また、今月中には他にもダウンロードコンテンツの更新予定があるようですので、そちらの方も
情報を待ちつつ楽しみにしていていただければと思います。

そして今回の更新で最大の目玉は、まだダウンロードコンテンツに馴染んでいない方でも気軽に
お試しいただけるようにと太っ腹に提供された「無料コンテンツ」の発表でございます!
「姿絵~私服編~」と「事件想起三」。絵とゲームシナリオそれぞれが無料ですからかなりお得!

「事件想起三」は【薄桜鬼 随想録 ポータブル】の追加要素として新規に書き起こされたものです。
当然内容にはヨネさんの新規CGも含まれておりますし、きっとご満足いただけると思いますよ。

こちらの無料コンテンツは来月の配信となります。どうぞお楽しみに!


▼オトメイトパーティー♪2010 薄桜鬼参戦決定

さて、どうやら今年もやっちゃうようです「オトメイトパーティー♪2010」
今のところ開催日(9/5)と会場、参加タイトルくらいしか発表されていないので、皆様ずいぶん
ヤキモキしてらっしゃるのではないかと思うのですが、大丈夫です、私も何も知らないから!(笑)

とりあえずちょこちょこっと聞いてきたところでは、各タイトル数名のキャストさんをお呼びして
楽しいコーナー目白押しだとか、グッズ販売がどうとか……。まあ去年と同じでしょうか。(笑)
薄桜鬼キャストがどなたになるのかはまだ私は知りません。……どなたなんだろう……(笑)

チケットの先行予約は去年と同じく「オトメイトモバイル」で行われるようです。
これについても、詳細をお待ちくださいね。


▼黎明録特典ドラマCD紹介

先週告知しましたように、黎明録の特典CD関係の台本一部抜粋コーナーをやっちゃいます。
まずは予約特典「暁天に見る階」。タイトルからも感じられるように、シリアスドラマです。
どこを抜粋しようかなあと悩んだんですが、掛け合いの合間に入る各キャラのモノローグ部分を
それぞれに抜き取ってご紹介することにしましょう。
京に来たばかりで、まだ誰からも認められていない組織でしかない浪士組の一員である彼らの
心の奥を少しだけ覗き見てください!

 * * *

芹沢 鴨
「あれは、のちに新選組と呼ばれる組織が、ひとまずの形を成したばかりの頃。
 将軍の(おんため)御為と荒削りな忠誠心を胸に、二本差しの男どもが十数名揃った程度で、
 都の治安を守り抜こうなどと、愚直な思想を振りかざすばかりだった頃の話だ。
 こんな若造どもに俺が付き合っていたのは、ある意味娯楽、
 そして、ある意味……。
 この芹沢鴨、一世一代をかけた博打と言えるだろう」

原田左之助
「芹沢さんにも困ったもんだが……。
『小間使いになりにきたのか』ってセリフは、ちっとばかしズシンと来たな。
 あの人の言う通り、今の浪士組はすることがねえ。
 京の治安維持が仕事のはずだが、どこからも認められてねえんじゃ、都を巡察して回る権利もねえ。
 面倒な状況に置かれちまってるのは本当なんだよな」

藤堂平助
「左之さんには、ああ言ったけど……
 正直言ってオレ、今回の……浪士組の話を持って来たこと、後悔してるんだよな。
 だって、土方さんや山南さんは、芹沢さんのことでピリピリしてるのか、
 いつも怒ってるみてえだし、京の人達の態度は、すっげえ冷たいし……。
 買い物に行った先で、店の人が【江戸の人は下品で嫌だ】とか、
【さっさと京から出て行って欲しい】とか、陰口叩いてるのを聞いたことあるし」

斎藤 一
「……俺は、迷ったりなどしないと思っていた……か。
 それは、買いかぶりというものだ。
 俺は先日、人を殺した。その(とが)咎から逃れるように脱藩し、京に来た。
 初めから、将軍の(おんため)御為という志を抱いていたわけではない。
 遅れての合流となった俺は、彼らの姿に引け目のようなものを感じ始めた。
 俺はまだ、己の身をどこに置くべきか迷い続けている……」

沖田総司
「……口が滑った。なんで一君相手にあんなことしゃべっちゃったんだろう。
 年が近いから油断したのかもしれない。
 それに、僕は手持ち無沙汰で退屈なのに、
 近藤さん、すごく忙しそうで、なかなか話し相手になってくれないから、
 誰かに話したくてたまらなくなってたのかも。
 ……僕もまだまだ子供だなあ……。
 役に立ちたい、助けになりたい。
 そう強く思うのに、今はできることがひとつも見当たらない」

土方歳三
「いろんなしがらみのある立場だが、武士ってのは本来、命の奪い合いが生業なんだ。
 だから、腰に2本の刀を差したそのときから、俺たちは『戦い』という定めを背負った。
 しかし、俺の心にはまだ、総司たちに人を殺させたくねえとか甘っちょろい考えが残ってる。
 もともと、あいつらが決めた生き方に、俺が口を挟んでいい道理はねえ。
 それでも俺がつい世話を焼いちまうのは、ガキの頃からずっと、
 あいつらを傍で見続けてきたせいだろう」


 * * *

うっすらと黎明録の内容が透けて見えてくるような中身になっている……のかな?(笑)
なんとなく感じ取っていただければと思います。

黎明録はシリアスです。

黎明録はシリアスです!

……大事なことすぎて何度でも繰り返したいこのごろですが、次に紹介する限定版ドラマCDが
あからさまにコメディなので、これはいわゆる前フリです。(笑)
というわけで、限定版特典「龍之介の肝試し」。今回はいつもの昔話シリーズではないのですが、
コントであることに変わりはありません。では、ちょっとだけ中身をご紹介……

 * * *

沖田総司  
「その辻斬りって、すごく髪の長い武士だったって言うし、本当に目を付けられてたりしてね」

藤堂平助  
「か、髪の長い武士って……!
 オレの他にもたくさんいるじゃん! ほら、龍之介だって長いし!」

沖田総司  
「そうだね。井吹君も狙われてたりして」

井吹龍之介 
「(ため息)……くだらない。何が幽霊だ」

藤堂平助  
「えっ? 龍之介、おまえ怖くねえの?」

井吹龍之介 
「当たり前だろ。幽霊なんているはずないんだから」

沖田総司  
「もしかして、あまりに怖過ぎたから信じたくないとか?」

井吹龍之介 
「そんなはずあるか。
 そもそも、誰がその、辻斬りやら女の幽霊を見たんだよ。どうせ作り話だろ?」

斎藤一   
「……総司、幽霊をはっきりと見た者はいないのか?」

沖田総司  
「さあね。僕も、近所の子に聞いただけだし」

井吹龍之介 
「じゃあ、そのガキが考えたんだろ」

原田左之助 
「けどよ、子供が考えたにしちゃ現実味があるっていうか……こった話じゃねえか?」

藤堂平助  
「オレは、作り話なんかじゃないと思うぞ。疑ったりしたら、きっと祟られるぜ!」

井吹龍之介 
「あのな……崇りとか、馬鹿馬鹿しいと思わないのか?
 そんな子供騙しのホラ話にあっさり騙される、おまえの方が怖いよ」

藤堂平助  
「ひ、ひでえ! なんだよ、心配してんのに……」

井吹龍之介 
「(鼻で笑って)幽霊なんて、酔った奴の見間違えとか、思い込みだとか、そういうものだろ。
 そんなものを本気で信じてるなんて、どうかしてる」

藤堂平助  
「どうかしてるって……!」

井吹龍之介 
「そうだろ? いないものを勝手に想像して怖がってるなんて、滑稽もいいところじゃないか」

原田左之助 
「おいおい、ちょっと言いすぎじゃねえのか?」

井吹龍之介 
「俺は、思ったままを言っただけだ」

沖田総司  
「……ふうん。
 ……あ、そういえば井吹君。さっき土方さんが君を探してたみたいだよ。
 早く行った方がいいんじゃない?」

井吹龍之介 
「土方さんが? なんだよ、そういうことはもっと早く言えよ!」

    SE:龍之介が立ち上がり、走っていく音

斎藤一   
「……総司。土方さんが呼んでいる、というのは嘘だろう」

沖田総司  
「うん。ちょっとみんなに話したいことができたから」

藤堂平助  
「話したいこと?」

沖田総司  
「……今の井吹君の態度、どう思う?」

原田左之助 
「どう思うって……まあ、感じが良いとは言えねえな」

藤堂平助  
「うん。オレたちのこと、すげえ馬鹿にしてたみたいだし」

斎藤一   
「……同じ浪士組の一員を小馬鹿にするような言動は、控えるべきだ。不和の一因となる」

沖田総司  
「そうだよね。あの態度、何とかして改めさせたいって思わない?」

 ~(中略)~

井吹龍之介 
「? 水が、赤い……!?」

 ~(中略)~

井吹龍之介 
「足音? ってことは、隊士の誰かか?」

 ~(中略)~

井吹龍之介 
「廊下には誰もいないな……」

 ~(中略)~

井吹龍之介 
「今、なんか影が動いたような……」

 ~(中略)~

井吹龍之介 
「うわああっ!?」

 ~(中略)~

井吹龍之介 
「幽霊なんているわけないだろ――!」

 * * *

……見たまま、後半のスーパー龍之介タイムに目頭が熱くなる展開となっております。
私は非常にコントが大好きです。思いっきりドリフ世代なので、特にわかりやすいコントが好きです。
なので、わりとお約束が満載のコントになっていると思います。来るぞと思ったらそのまま来ます。
出来上がったドラマを聴いてみますと、その昔TVで聴いた「おばけなんてないさ♪」なんて歌が
聞こえてくるんですが、よく考えたらあの歌詞のまんまかもしれない今回。

生きろ、龍之介。負けるな龍之介。……そんな感じの内容です。関さんの熱演が光っていました(笑)
もちろんいつもの隊士たちも個々にキラリと光る何かをしでかしてます。……ぜひ、ご期待ください。

 そんなわけで、今週はこの辺で! また来週もお楽しみに!!(笑)

■カテゴリ■

■お問い合わせ■

このブログへのご意見・ご感想はこちら。

[ご意見・ご感想]

※お返事は差し上げておりません。ご了承ください。

※頂戴しましたご意見・ご感想はブログ内で発表させていただく場合がございます。


お問い合わせはこちらにお願いします。

[オンラインサポート]

※ご意見・ご感想へのお返事は差し上げておりません。ご了承ください。