ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承 その20

皆様こんにちは。
【ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承】担当、デザインファクトリーの鈴木です。
と、話を始める前に。今回のヒイロブログはいつも以上になが~い記事になっています!
特に後半・いけのターンは怒涛の語りっぷりですので、時間の空いた時にでも
読んでいただければ幸いです。本人曰く、先週の落書きを見た方は絶対読んでほしいとのこと。

またまた先週もゲーム制作の追い込みでブログ記事に手が回らず
いわたの方にお願いしてしまいました。申し訳ありませんでした。
しかし、これでゲーム制作の方がようやく一区切りつきました。
関係者の皆さん本当にお疲れ様でした(正確にはまだ終ってませんが……)。

世間はまさに夏真っ只中、ゲーム制作も落ち着いたという事で、
夏季休暇を取る社員も増えてきました。現在かなり静かな社内になっています。
自分も近々休みを頂き、地元に帰ってひたすらボーッとしたいです。

さて、今回のヒイロブログでは、公式HPの更新情報や特典関連など
色々とお伝えしたい情報が沢山あるので、そちらをご紹介していきたいと思います。

まずは、公式HPの更新情報から。今週は雑誌等に露出したグラフィックの更新があります。
メインキャラから、サブキャラまで沢山のイベントスチルが追加されますのでお楽しみに!!

また、緋色の欠片3タイトル同時購入キャンペーンの紹介がのっています。
3タイトル買って頂いた方に抽選で素敵な緋色グッズをプレゼント!

【サイン入りイラストデジタルフォトフレーム】は
絵師とキャラクターを選んで送って頂き、抽選で当たると、
まさに世界にひとつしかない絵が
デジタルフォトフレームに入った状態でプレゼントされます。

【ボイス付き目覚まし時計】は好きなキャラクターと
希望するセリフを書いて送って頂き、抽選で当たると、
こちらも世界にひとつしかない、あなたのための目覚し時計がプレゼントされます。

ちなみに19名様とは「緋色の欠片 愛蔵版」の6人、「真・翡翠の雫 緋色の欠片2」の7人、
そして「ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承」の6人の各1人が1つの目覚まし時計に声をあてます。
と、いうことで19名様となっています。
世界に一つしかない激レア目覚まし時計、この機会に是非ご応募ください。

次は、ヒイロノカケラの特典についてご紹介したいと思います。
 

■■特典紹介■■

まずは、限定版に同封される【設定資料集】と【キャスト座談会DVD】についての紹介。

・設定資料集
試行錯誤していた企画段階の設定画からラフまでを集めた設定資料集。
他にも限定版・通常版パッケージやポスターなどのカラーイラストはもちろん、
ここでしか見ることの出来ないグラフィッカー達の素敵なイラストや
可愛いSDキャラ達が活躍する4コマ漫画も載った貴重な一冊です。
この冊子で毎度おなじみ原画のコメントページでは、いけのコメントとともに
描き下ろしのラフも掲載しています。
この描き下ろしラフ、あるキャラの本編では見られないような顔が描かれてるので
ぜひ見ていただきたいところです。

・キャスト座談会DVD
守護者を演じる声優の方々の会話や感想を3人ずつ座談会形式で収録。
見どころはやはり、世界観が変わったことに対しての第一リアクションです。
皆さんかなり驚いてましたのでその反応は必見!!
そして相変わらずな和気あいあい?としたやり取り、特に杉田さんのコメントは爆笑ものです。

次に予約特典の【キャラクターボイスメッセージCD】です。
こちらは様々なシチュエーションに合わせて、ヒイロノカケラのキャラクター達が
あま~いセリフを言ってくれるというもの。具体的にどんなセリフなのか、
気になる方も多いと思いますので特別にその一つを途中まで紹介します。

 ★好きなのに好きって言えない守護者 鬼崎刀真の場合★

「てめえのことをどう思ってるか?
 なんで、んなこと聞きたがんだよ。くだらねえな。
 ……まず、何をするにもトロくせえだろ?
 てめえが悪くねえくせにいちいち謝るとこがウザってえし、
 なんでか知らねえが、いつも俺の傍にいやがるし……。

 
はい、如何でしょうか? 若干生殺し的な場所で途切れていますが……。
この先のセリフが気になる方は、是非予約して頂き、ボイスを聞いて悶え苦しんでください。

一足早くCDを聴かせて頂きましたが、グラフィック陣に感想を聞いたところ
本当に悶え苦しむそうです(笑)急に優しい口調になったり、真剣な口調になったり、
台詞と台詞の間の使い方等細かな演技がとても素晴らしく、まるでその場にいるような感じで
語りかけてくれるので、目をつぶるとヒイロキャラ達が目の前にいるような……
そんな気持ちになるんだとか。それはもうリピートで何度も聴いてしまうほどに。


そして最後は店舗特典の紹介。
いけ描き下ろしイラストを使用したポストカードや図書カード、
そして目玉はアニメイトさんの特典、鬼崎のイラストが入ったタオル!!
ゲームプレイ最中にホロリと涙が出た時に、柔らかな笑みを浮かべた鬼崎が貴方の頬を拭います。
まさに「俺の胸で泣けよ」なタオル!これはゲット必須です。

超豪華な特典の数々、皆さん是非ゲットしてくださいね!!


■■オトメイトスタッフブログ ヒイロノカケラ質問回答■■

毎回楽しく拝見させて頂いているオトメイトブログの感想ですが、最近ではヒイロノカケラの
感想や質問も多くなり、開発陣もテンションUPで頑張っております。有難うございます。
その中に寄せられたとある質問についてお答えしたいと思います。

質問:PV後半に映っていた守護者達の姿が今回の覚醒なんですか? 角は?羽は?耳は!?

回答:はい。その通りです。

一応覚醒した姿なのですが……まだ先がある? これ以上はまだ言えません。
しかし、この辺の情報についても今後紹介していきますので、楽しみにしていてください。

我慢できない、もっと早く知りたいと言う人は、今月の【Bs-LOG】を読んでみてください。
何が載っているかは見てのお楽しみです。


■■ヒイロノカケラ 新守護者登場!?■■

はい、では次にヒイロに登場する新しい守護者を紹介。
(さらっと凄いことを言っている……)
 

hk_syk.jpg


その名も、天界からの使者、顕聖二郎真君!
本当の神の血を引いていそうな聖なる守護者!?
彼の活躍にもご期待ください……というのは冗談です。
発売間近の【S.Y.K ~新説西遊記~】の連載企画でした(詳しくはこちらを)。
羽のあるキャラ枠は既に埋まっていますので、
残念ながらヒイロに登場させるのは難しいです。

※彼の活躍を見たい方は【S.Y.K ~新説西遊記~】をご購入ください。
 

では自分の話はここまでです。次にいけの大放出記事を紹介。
修羅場を乗り越えたいけの思いが沢山つまった記事になっています!!


■■修羅場過ぎ去り記念 いけの大放出記事■■

こんにちは、いけです。先日のコミックマーケットに参加された方、お疲れ様でした!
私はコミケに行けなかったので、アイディアファクトリーのブースがどんな様子だったのか非常に気になります。
作業もひと段落したことですし、これからちょくちょくこちらに顔を出していきますので
よろしくお願いします。
……いわたさんに振られたから出てこざるを得なかったなんて口が裂けても言えない。

先週10日はヒイロノカケラPVが公開されましたね!同時にシステムも更新され、閲覧項目が
全て表示されるようになりました。全部が揃うというのは嬉しいことです。
そしてPVが公開されてからというもの、メールでのご感想、ご意見を多くいただいておりまして
チーム一同とても喜んでおります。有難うございます!やる気出ます!今後の活力になります!
今回鈴木Dが回答している、覚醒への質問を見た時には全てを明かしたくて全身うずきました(笑)
変身・化け物系大好きですから、守護者達の変身姿も早く皆様に見ていただきたくて仕方ありません。
今後も気になることがあれば、ネタばれに引っかかることでなければきっと鈴木Dが快く答えて
くれますのでぜひメールでお聞かせ下さいね。
キャラクターデザインやグラフィック関連の質問であれば、私やその他グラフィック陣が答えられると
思いますので!どうぞよろしくお願いします。

で、ですね。私、完成版のPVを観るのは実は今回が初めてでして、シャープでサイバーな仕上がりが
カッコよくて大興奮、その中でも特に感動したところといえば……
モンスターが堂々出演!!と、いうところでしょうか!
……え、推すところが違いますか?いいえ、今まで緋色シリーズのモンスターを担当してきた私にとって
これは一大事なのです。映像関連にあいつらが登場する日が来るとは思わず慌てふためきましたよ!
今回もメイン・サブキャラクターに負けないくらいモンスターも気合いを入れてデザインしました。
PVではモンスター達の登場シーンを一時停止の上、ぜひ彼らの姿をご堪能下さい(笑)

こういうモンスターデザインの時は如何にしてユーザーの皆さんに嫌ってもらえるか(逆に好かれるか)
を考えてデザインするんですが、今回も上手いこと気持ち悪いキャラクターが出来上がりました。
ヒイロは色鮮やかなグラフィックですからね、モンスターたちも色鮮やかですよー。すごいですよー。
はっきりめな塗り方ですのでハイライトも強く入り、特にテカテカ、ヌラヌラした感じがたまりません。
そんな姿で守護者達の行く手を阻む、彼らの活躍を楽しみにしていて下さると私が喜びます。
あ、でも今回は怖かったり気持ち悪かったりする以外にも、【緋色の欠片】で登場したナンゾのような
かわいらしいカミ様も登場するんですよ。これはまろしにデザインしてもらったんですが、
とても愛嬌のある姿でお気に入りでして、きっと皆様にも気に入っていただけると思います。
……すごく個人的なプッシュでした。ほら、隅々まで紹介していかないと勿体ないですからね!(笑)


そして先日はグラフィック作業がひと段落したということで、チーム一同
ちょいと早めに撤退させてもらいました。いやはやホントに長い旅でした!
「やったー、待望の夏季休暇だ!」と浮かれるのも束の間、
自宅PCで開いたオトメイトスタッフブログを見て顔面蒼白。

何 だ あ の 落 書 き チョ イ ス

早速、落書きを採用されたおめでたい人たちにメールを送りましたよ……一同戦慄の嵐。
ええ、渡しました。確かにいわたさんに渡しましたとも。ヒイログラフィッカー名物『パンドラの箱』を!
ヒイロブログのネタ提供に渡したんだから、ヤバめな落書きは選ばれないよね!なんて安心をしながら
(そしてまだいわたさんに見せていなかったものにビクビクしながら)ブログ記事の更新を楽しみに
していたのに……確かに更新前の週に「覚悟しておけ」と死の宣告を受けましたが……
あれはひどい!
あのまま放置したのでは何の落書きやらさっぱりだと思いますので、ここで解説と言う名の言い訳を
するとしましょう。ってか、させてください。

劇的変化☆パイン
あれはワケあってザキさんにぼっこぼこにされてしまった狗谷の図。
実はあの絵、落ち込んでいた私にエールを送る意味でH・Iが描いてくれたものなんです。
そして私は人の気持ちも考えず「テンションあげてこー!」なんて言っちゃうウザ可愛いパインに
ふさわしい返事を考えツンデレにしてもやりすぎな怒り叫んでるザキさんを描いて送り返しまして、
その後にさらに返ってきたものがぼっこぼこにされた狗谷なわけです。
ごめんね狗谷!ほんとはすごく嬉しかったんだよ!……なんて、今さら正直に喜んでみます。
ちなみに、怒り叫んでるザキさんは設定資料集にひっそりちゃっかり載っていると思いますので、
気になる方は限定版をよろしくお願いします(笑)

各種鉄平
愛称が「てっちゃん」な諏訪鉄平の落書きですが。
えーと眼鏡エプロンの方は、確か「諏訪兄弟って色んな格好が似合うよね!」という話をしていた時の
産物だったと思います。よくありますよね、○○がこんな格好してたら~みたいな、ちょっとした想像。
あれと同じ遊びをしていたのですよ。黒ぶち眼鏡効果でいつもよりちょっぴり知的に見えるてっちゃん、
そこにエプロンとチューリップの名札を足したら優しい保父さん……鉄平先生の出来上がりです!
……そんなノリで描いた気がします。でも、個人的にあの双子に眼鏡はアリだと思うんですよ。絶対。
さらにスーツとか着たらカッコよいんじゃないかと!きっとそうだ。後で描いてみよう。そうしよう。
(こうしてヒイログラフィッカー名物『パンドラの箱』の中身は無限に増えていくのである)

でも、こういうちょっとした妄想って実はすごく大事で、このキャラはこんなん似合いそう!という
何気ない発想が後で版権の描き下ろしなどで役に立ったりするんですよ。店舗特典はまさにそれ。
ザキさん…色々ジャラジャラつけて革着てるのが似合うよね
駿たん…控えめな感じかな
こむたん…スタジャンがいいな
犬戒&凌さん…頭脳派コンビって感じがするからスーツがキマるね
パイン…ファー付きの大きめジャケットだとモコモコしてて可愛いな……
という感じでああなってます。

話がずれましたが次!
鉄平バーガーは、「会社に来る途中お昼買ってきて」とH・Iにお願いした時のことでした。

H・I「何がいいですか? てっちゃんですか?
いけ 「てっちゃんは食べたくないけど、ダブルチーズバーガーが食べたいです」

出だしで既に意味不明な気がしますがこんな会話はヒイロチームでは日常茶飯事ですので!はい。
そしてH・Iが会社に着く頃にはあの落書きが出来上がっていたという話です。
当時、一部で裸ストール鉄平が流行っていたので案の定このてっちゃんもそんな格好になってます(笑)
先週いわたさんがこれを何味かとおっしゃってましたが、そのまんまで鉄平味です!鉄平味とは……
口が悪くて生意気な、でも意外と常識的で頼りがいのある味だと思います。結局どんな味だ。

巨乳沙弥
これについてはまろしから言い訳が届いておりますのでどうぞ。
「本来の沙弥は胸も性格も慎ましい女の子で、絶対にこんな格好はしません!」
……そんなの誰でもわかってるよ!(笑) しかし何故でしょう、絶対にしないと分かって
いながら描いてしまうのは。やはり絵に携わるグラフィッカーの性でしょうかね。恐るべし妄想力!
そしてあの胸……パイ検か!?沙弥をパイ検に挑戦させたかったのか!?まろしどうなの!(笑)
で、あの沙弥にちらほら感想をいただいているわけですが…他ラインのヒロインと同じように
なぜ皆さん肯定的な意見をくださるんですか?いやいや止めるべきところですよ、ここ(笑)
でも何故あんな姿の沙弥を描いたのか本当に謎なので、今度まろしに直接聞いてみるとします。詳しく。


こんなしょうもない落書きがしょっちゅう飛び交う(メッセンジャー上ですら絵で会話の時がある)
ヒイロラインですが、このちょっとしたお遊びでお互いを知り、モチベーションを保っていることも
確かです。これ、バカバカしく見えて結構重要なんですよ。やはりグラフィッカーですから自己表現も
文より絵に長けてるわけで、落書きでも何でも相手の描いたものを見ると、その人の好みや性格、
気持ちなどが何となく感じ取れるんです。それで自然とお互いを知っていけるというか。

私の場合、人の描いたものを見るとやる気が出ますし、自分ももっとたくさんヒイロの絵を描きたい!
と思います。それにヒイロチームのみんなはヒイロの世界やキャラクターをすごく愛していて、
ちょっとした落書きにもそれが滲み出ているので、それを見ているとどんなに落ち込んでいても
元気になるんですよ。こうして結果的に結束が強まっていきました。

グラフィックのみんなはどんなに疲れていようがヒイロが大好きで終りの見えない作業を
途中放棄することもなく、むしろそれぞれのグラフィックへのこだわりが物凄かったです。
塗りを担当していたH・Iやまろしはスチルの仕上がりを自主的に考えてくれましたし、
原画補助の7GIはスチルをよりよく見せるための構図をたくさん提案してくれました。
7GI奮闘してましたよ!これまで緋色シリーズはどちらかというとカメラを引いて場面全体を見せる
スチルが多かったのですが、今回『全員一枚は必ずどアップのスチルを入れる』というさりげない
企みをしていたようでして。私は出される構図案を見るたびに「(キャラが)でかい!でかい!!」と
叫び、そして完成したスチルを見てまた「でかい」!私がどアップのスチルに慣れていなかったので
描いてるとき「こんなでかくて良いのか……」と、物凄く違和感を覚えました(笑)
残念ながら全員とはいきませんでしたが、何枚かはアップを入れることに成功しました!
中でも凌さんのどアップはお薦めですね。シチュエーションも相まって色んな意味で迫力満点です(笑)


さて、言い訳も済んだところで先週いわたさんに出された宿題に関してお話しましょうかね。
「いけの目指す世界」と言うと話がでかいので、とりあえずさりげない暴露を交えつつ
自分の仕事に関して色々喋ってみます。

いわたさんが「いけは裏方に回ることが多い」と仰っていましたが……そのとおりですね。
私自身まさに裏方こそが己の役割であると(なぜか)思い、今までやってきました。
ですから、今こうしてオトメイトスタッフブログという表舞台に出ていることすら大きな試練に感じます。
すみません小心者で。表は照明が眩しいぜ!

私が緋色シリーズに参加した理由と言えば「モンスターが描ける!」、これだけです。
そんな自分が【ヒイロノカケラ】の原画担当を任されたときは混乱しました。
【蒼黒の楔】とは違い、今回は自分自身の絵柄で世界を作っていかなくてはなりません。
何せ私が今まで描いてきたものといえば、小学生向けっぽいデフォルメの利いた絵か
人の形をしていない絵ばかりでしたので、自分の絵でカッコいい男子が描けるか不安だったのです。
(カッコいい美形の男子は見る分には好きなんですけどね)
それでも描けるものを増やしていきたいと思い、意気込んで【ヒイロノカケラ】に挑戦しました。

しかし、いざやってみるとこれが前作以上にハードルが高い。
【蒼黒の楔 ~緋色の欠片3~】は既に世界とキャラクターが用意されていましたが、今回はそれらを一新して
新しい緋色を作ることになっています。ですがいくら一新とは言え、緋色シリーズと銘打つ以上
これまでのタイトルを意識せずにグラフィックを考えることは簡単なことではなく、
何を引き継ぎ、何を新しくするのか見当もつかず、結局今までの緋色を引きずったまま作業開始。
案の定リテイクの嵐で見事に迷走、自分が本当にヒイロを作れるのかという不安が増す毎日でした。

そんな中いわたさんから助言をいただき、とりあえず今作っているものが緋色シリーズであることを
一旦すっきりさっぱり忘れることに。

翌日はお気に入りの作品を片っ端から見ていき、自分の好きなもの、描きたいものが何なのかを
思い出すところから始めました。
なぜかというと、長いこと迷走しているうちに私が絵を描くその根本すら忘れていたからです。
一日を自分自身のおさらいに使い、次の日から心を入れ替えて作業机に向かうと……
もう、今までが嘘かのように手が動きましたね。完全に自分の絵に対する感覚を取り戻せていました!
そのまま無我夢中でキャラクター作りに取り掛かり、大きなリテイクも出ずメインキャラ決定。
私自身「私、こんなに早く描けたのか!」と驚くほどの速さでした(笑)

私のもとの絵柄はトゲトゲしく直線的なラインが特徴なので、女性向けゲームに合わないのでは……
なんて心配をしていたのですが、周りからの数々の助言でそれを取り入れた新しい絵柄を
生み出すことができました。それが今回の【ヒイロノカケラ】の絵柄です。

【ヒイロノカケラ】のキャラクターはいただいたキャラ設定を読み、手の動くままに
デザインしたものばかりですから、私の目指すものや表現したいものが素直に出ています。
シャープなラインでトゲトゲしていて、髪の毛は基本跳ねていて重力無視。
眼力があり、それぞれがしっかりとした意思を持ち、また親しみやすさも持っている……
そんな「見るからにイキイキしたキャラクター」を目指してデザインしました。

特に髪型、これは今までの緋色シリーズからはありえないほどにイキイキしていますね。
髪型の重力無視は犬戒の束ねた髪の毛が代表例です。よく見るとまさかの空中浮遊!
「針金入ってんのかあれは」とツッコまれましたが入ってませんので悪しからず。(笑)
せっかく表現の幅が無限大な二次元ですから、これは活用しないともったいない!
なのでとにかくピョンピョンしていて、さらに守護者のみんなには漏れなく
元気のいいアホ毛が付属しています。これ、気づきましたか?
ちなみにザキさんのアホ毛は鯨の潮吹きみたいな形なので「潮吹き」と言われています。

跳ねすぎて「この跳ねっ毛が耳みたいで可愛い」なんて予想外な感想を言われるキャラも
出てきてしまったんですが結果オーライ。もう楽しんでもらえれば何でもいいです(笑)
ですがこの髪型が逆に不評なときもあります。それは、
落書きやブログなんかで他のグラフィッカーがヒイロキャラを描くとき。
みんなこぞって「この髪型描きにくい!」なんてブーイングしてきます。
知ったことか私だって描きにくいここはもう慣れてくれとしか。頑張れみんな!

髪型は個性を表す重要な部分ですので、一人一人が違った髪型になるように気をつけました。
また、同じく個性として重要な眼の形やその周辺にも注意しながら描いています。
機会があれば、ぜひこれらを意識してイラストを見てみて下さい。

……原画に関してはこんな感じでしょうか。まだまだ語りきれないエピソードが
ありますが、それはまたの機会にとっておきますかね。
原画の話ばかりですが、これ以外に彩色も同じように試行錯誤を繰り返しています。
そんなわけで次週H・Iの彩色話~ヒイロの世界が色付くとき~を、お楽しみに!

それではだいぶ長い記事となりましたがこの辺で。
あ、そうだ。DFスタッフが先週の鉄平バーガーを見て「ぜひ兄も挟んで」と言っていたようですが
残念ながら兄を挟むことはできません。なぜならば
 

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兄が作り手だからです。それではまた来週!


 

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