「二日酔いで巡察が辛い、だあ? んなもんてめえの責任だろうが」
「そりゃわかってるけどよ……。今日はマジで無理だ。だから、な? 代わってくれ!」
「馬鹿言ってんじゃねえ。土方さんにも同じこと言えんのか? 俺はまっぴらだぜ」
「くっそ……友達甲斐のねえ野郎だな! わかったよ!! 行きゃあいいんだろ!」
「ああ。……そういや新八、街通りの茶屋の娘が、おまえのこと気にしてたぜ」
「!!! わかった、すぐ行ってくるぜ!」
「……この前の巡察のとき、着物のケツんとこが破れてたのを気にしてたんだけどな」
「…………原田さん……」
「そう複雑そうな顔すんな。これがいわゆる飴と鞭ってやつだ」
哀れ新八っつぁん。茶屋の娘を前に挙動不審になって自爆して帰ってきた後は慰めの島原コース。
そして翌日また二日酔い、という堂々巡りになりそうですね。
皆様こんにちは。【薄桜鬼総合】担当、デザインファクトリーのいわたです。
本日は諸事情につきピンポイントで行かせていただきます!
<今日のお知らせ>
・「オトメイトモバイル」にてバレンタインイベント告知!
・「薄桜鬼DS」店舗特典情報公開!
▼「オトメイトモバイル」にてバレンタインイベント告知!
こちらの記事でも告知がありましたが、2月といえば当然外せないバレンタイン!!
今回は、この乙女の一大イベントを「オトメイトモバイル」で執り行うことになりました。
さて、気になる薄桜鬼チームですが。バレンタインなんて西洋のイベントを薄桜鬼でどうやって、と
ご心配されたり、どうせまたSSLなんだろ知ってるよ!と予想されたりしてませんか。
残念ながらまさかのガチ版薄桜鬼で挑みますよ!(笑)
だってこの前クリスマスでSSLやっちゃいましたしね。その前のハロウィンもSSLでしたしね。
さすがにそろそろ本家薄桜鬼派の方はフラストレーション溜めてらっしゃると思うんですよ。
何より、乙女の一大イベントですからね……。そこはきっちり抑えておきたいですよね。うん。
ただ、さすがにバレンタインという設定は使えないです。ですので、限りなくバレンタインに似た
雰囲気で(笑)、お目当ての隊士に贈り物をする、という形で作らせていただきました。
贈るのもチョコじゃないです。牡丹餅です。もちろん主人公お手製のね!
では、義理と本命でどう変えるのか。
義理→何の変哲もない普通の手作り牡丹餅。
本命→手作り牡丹餅だけど食べてみるとあらびっくり栗の甘露煮が入ってるよ!
まあ、ちょっとしたロシアンルーレットみたいなものです。(笑)
食べたその人にだけわかる特別なもの、という雰囲気なので、返ってくる御礼の文にもその辺りの
雰囲気が滲んでいるんじゃないでしょうか。
申し込み開始は来週を予定しています。本命と義理でそれぞれお申し込みいただけます。
えーと、一応ですね。それぞれポイントは消費いたしますが、全部に申し込むということも可能です。
義理と本命でどう違ってるのかを見たい方は両方申し込まれれば良いかと。(笑)
携帯サイトでのポイント消費という形ではありますが、自分で贈って御礼を言ってもらう、という
この一連の流れを体験できるって結構素敵だと思うのですよ。
いつもみたいなブログでの企画も考えましたが、今回はこれをやりたいと主張したのもそこがポイントで。
お金はかかっちゃいますけど、毎年会社宛にチョコレートとか送っていただいたりもしてるので、
それならちゃんとキャラクターのためにお金を使っていただく方がいいんじゃないかな、と。
好きな人のために、おいしい牡丹餅をプレゼントしてあげてください。
きっと相手は、そんな皆さんの気持ちに応えてくれると思います。
というわけで、ぜひよろしくお願いいたします!
▼「薄桜鬼DS」店舗特典情報公開!
さて、お待たせいたしました。「薄桜鬼DS」の店舗特典が公開されました。
今回のテーマは「飴と鞭」。キャラクター2名ずつの組み合わせで作られたドラマCDです。
これは一体どういうものなのか?と首を傾げておられる方も多いと思います(笑)
要は二人のキャラに挟まれて、片方には怒られ片方にはやさしくされる、というシチュエーションを
楽しめるドラマということです。しかもなんと、怒り・やさしくは前半後半で逆転します!
一粒で二度おいしい仕様です。(笑)
まあ、怒られ隊士のようにマジギレレベルの苛烈な怒られ方はしませんし、キャラによっては
どこが鞭なのかよくわからない人もいるんですが(笑)、二人に挟まれてどうしよう!?な空気は
たっぷり味わっていただけると思いますよ。
それでは今回も恒例の、台本一部抜粋に参りましょう!
●飴と鞭 土方と風間の場合
風間千景
「人間風情が、この俺に向かってよくもそんな口をきけたものだな」
土方歳三
「あぁ? だったら薩摩の内情でも話してくれんのか?
どうせ角屋(すみや)に来てんのも、要人の護衛か、
でなけりゃ敵方の偵察目的なんだろ」
風間千景
「愚かな。この俺が、そう易々と手の内を明かす……とでも思っているのか?」
土方歳三
「でなけりゃ、てめえなんざに用はねえって言ってんだよ」
風間千景
「(呆れたように)短気な男だ。話にならん。
(千鶴に対しては『飴』の対応、優しめの調子で)……しかし、どうだ。
女鬼よ。おまえが酌をするなら、俺の口も少しは軽くなるやもしれんぞ」
土方歳三
「……なんだと?」
風間千景
「(千鶴に対して)俺は、おまえのことが不憫でならぬ。
乱暴で気品の欠片もない人間どもの巣窟に囚われ……」
土方歳三
「悪かったな、下品な集団でよ」
風間千景
「しかも、男の格好なぞさせられている。
おまえは、磨き上げればいくらでも輝く娘だというのに」
土方歳三
「あのなあ、男所帯に女の格好で置いとくほうがずっと危ねえだろうが!」
風間千景
「このままにしておくには惜しい。俺と共に来い」
土方歳三
「(千鶴に対して『鞭』の対応、厳しく説教じみた調子で)……おい。
おまえ、風間の話に耳貸すんじゃねえぞ、バカがうつる」
風間千景
「何? どちらがバカだ。貴様には、女ひとり守る器量がないだけの話だろう。
(千鶴に対して)……その点、俺は違う。
我が妻となるべくして生まれた女に不自由はさせん」
土方歳三
「よく言うぜ。こいつのことなんざ、
子供産ませるための道具としか見てねえくせによ」
風間千景
「なんとでも言うがいい。
所詮、人間には、我ら鬼に備わる『女の愛し方』など理解できんだろう」
土方歳三
「(いかにも相手が信用できないと感じて)愛し方ぁ?
(ちょっと焦って、千鶴に)……おい、おまえ。
まさか揺れてんじゃねえだろうな。乗せられんなよ、あんな口車に」
●飴と鞭 沖田と近藤の場合
近藤 勇
「ああ。よく熟した柿だろう。総司も食べるか?」
沖田総司
「えーと……。そうですね、食べたいですけど。
……でも、その前に教えてください。それ、どうしたんです?」
近藤 勇
「どうしたって……。ほら、この時間帯は小腹が空くだろう?」
沖田総司
「……ええ、まあ、そうですよね。夕食には、まだちょっと早いですし」
近藤 勇
「さっき、彼女のおなかがグーと鳴ってな。
(恥じ入る千鶴に気づき、ちょっとあわてて)……ああ、いや!
君が恥ずかしがることはないぞ。腹が鳴るのは、健康な身体の証拠だ」
沖田総司
「(千鶴に対して、やや冷たく)
まあ、食い意地の張ってる証拠……って感じもするけどね」
近藤 勇
「(たしなめるように)総司……。そんな意地悪を言うもんじゃないぞ。
ほら、彼女が困ってるじゃないか」
沖田総司
「僕は思ったことを言っただけですよ。
……それより、早く教えてください。おなかが空いたから、どうしたんです?」
近藤 勇
「うむ。菓子棚を見れば、大抵なにか入ってるだろう?
そう思って中を覗いてみたら、ちょうど食べごろの柿を見つけてな!
こうして彼女に剥いてもらったわけだ」
沖田総司
「(ぼそっと小声で)……じゃあそれ、間違いなく僕の柿なんですけど……」
近藤 勇
「(沖田の声が聞き取れず)ん? 何か言ったか?」
沖田総司
「(大好きな近藤をしょんぼりさせるのも申し訳ないので真実は伏せて)
……いえ、何も。
(近藤を許した分、千鶴に八つ当たり)……けど、この子もいい身分ですよねえ。
居候の分際で、局長と並んで、縁側でひなたぼっこ。しかも柿まで食べてる」
近藤 勇
「(千鶴に対して、『飴』の反応。穏やかに)いやいや!
こうして休んでるのは俺が誘ったからだよ。
その言い方じゃ、まるで彼女がいけないことをしているみたいじゃないか」
沖田総司
「(千鶴に対して、『鞭』の反応。キツめの口調で)僕は、
この子に慎ましさがないことが問題だって言ってるんです」
近藤 勇
「何。総司は、この子が出しゃばりだというのか?
そんなことはないだろう」
沖田総司
「だって普通、誘われたって遠慮するのが日本人の美徳じゃないですか」
●飴と鞭 斎藤と永倉の場合
斎藤一
「だから、そういう贅沢をするべきではないと――
……新八に何を言っても無駄か。
千鶴、この後、何が運ばれてきても、決して箸をつけてはならぬぞ」
永倉新八
「お、来た来た来た!
見ろよ、千鶴ちゃん! この、ぷるんとした葛きり!
濃くて甘そ~な黒蜜が、たっぷりかかってるぜ!
みたらし団子も、甘いたれがたくさんかかってて……!
(食べ始める)う、うめえ! その辺のだんご屋のだんごとは、
明らかに格が違うぜ! このタレ、何使ってんだろうな?
ほら、千鶴ちゃんも食ってみろよ! ほっぺた落ちるぜ!」
斎藤一
「千鶴、箸を取るなと言っている。
武士は食わねど高楊枝、という言葉を知っているだろう。
(千鶴が箸を置いたのを見て)……そう、それでいいのだ。
おまえは、物の道理というものをよく理解しているようだな」
永倉新八
「(千鶴が甘い物に箸をつけないのを不服に思って)
何だよ、せっかく注文したのに、食ってくれねえのか?
俺は、千鶴ちゃんに喜んでもらおうと思って……。
……そうかよ、食いたくねえんならいいよ。
いらねえって言うんなら、俺一人で食うからよ
(ふてくされながら、だんごを食べ始める)
何だよ、斎藤はともかく千鶴ちゃんまで……」
斎藤一
「新八の言うことなど、気にするな。いい薬になるだろう。
ここで甘い顔をしてしまったら、新八はいつまでも己の過ちには
気付かぬだろうからな。……おまえの判断は正しい」
●飴と鞭 藤堂と原田の場合
藤堂平助
「お、ありがとよ(酒を呑む)ぷはーっ、うめえ!
千鶴、おまえは呑まねえのか?
……ふーん、そっか。酒、呑めねえんだっけ。
ん? 何でこんなに荒れてんのかって?
そりゃ、土方さんのやり方が理不尽だからさ……。
たとえば新八っつぁんなんて、この間、稽古の最中に道場の戸を
突き破っちまったのに何も言われねえし……っつうか、
全部オレのせいにして逃げちまったんだよ!(酒をあおる)
何でオレだけが土方さんに叱られなきゃならねえんだよって感じだよな!
まあ、新八っつぁんに何言っても無駄だってことは土方さんだってわかってるんだろうし、
左之さんは何だかんだで要領いいから、叱られることはそんなにねえんだろうけどさ」
原田左之助
「おまえや新八は、ヘマした後にあれこれ知恵働かせて
ごまかしたり言い逃れしようとしたりするから、余計に叱られるんじゃねえか。
障子戸破ったのだって、さっさと自分から打ち明けときゃ
土方さんだってそんなにブチ切れたりしねえだろうによ」
藤堂平助
「そんなことねえよ!
オレ達ん中で、オレが一番叱りやすいからそうしてるだけだって!
他に考えらんねえじゃねえか。
大体、土方さんはいつも、細かいことばっかグチャグチャグチャグチャうるせえんだよな。
新入り隊士の手本になれとか、どうとかさあ……」
原田左之助
「おいおい、そんなの、千鶴の前でするような話じゃねえだろうが」
藤堂平助
「何だよ、千鶴、オレの話なんて聞くの、嫌なのか?
……そうだよな。嫌がってるはずねえよな」
原田左之助
「(小声で千鶴に)……平助の奴、珍しく悪酔いしてやがるみてえだな。
千鶴、面倒くせえと思うが、少しの間だけ我慢して、話聞いてやってくれ。
後で、ちゃんと埋め合わせはするからよ。……悪いな。
ん? 全然面倒くさくなんてないです、って?
おまえ、本当に人がいいっつうか、何つうか……
いや、別に悪口じゃねえよ、褒めてんだ。
おまえが相手だと、どんな凶悪な奴でも毒気を抜かれちまうかも知れねえな」
藤堂平助
「なあ千鶴、どうして左之さんの話ばっか聞いてんだよ?
ちゃんと、オレの相手もしてくれって」
原田左之助
「おいおい、こいつが内心ウンザリしてんのがわかんねえのかよ。
こいつは優しいから、『愚痴なんて聞きたくねえ』なんて言えねえだけだって」
以上でした。どうですか? 雰囲気は伝わりましたでしょうか。
せっかくですし、ご予約の際は特典のついている店舗でこの挟まれサンドイッチ体験をどうぞ!
そんなわけで、今週は本当に短いですがこの辺で。
また来週もよろしくお願いいたします!!