猛獣使いと王子様 その10

「猛獣使いと板」


こんにちは、【猛獣使いと王子様】ディレクター、
デザインファクトリーの中村です。

先日、ついに林檎の板を購入しました。
さすがにまだ珍しいのか、駅で使ったりすると周囲の視線が自分(の持っている板)に釘付けです。

この何とも言えない優越感。堪りません。
新しい商品に特攻した者のみが得られる特権というやつですね。

対応アプリ、オトメイトも何か作らないかな……。
いや、むしろ俺が作れという話か。




……すいません、自慢したかっただけです……。


さて、今日のメインはルシアの番ですね。それではどうぞー。
 

 

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~前回までのあらすじ~
容赦ない質問でアルフレートを凹ませるクラウス。
そして法王に呼び戻されたクラウスは、質問状を置いて城へ帰ってしまい──!?


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マティアス
「ん? クラウスはどうした。帰ったのか?」

アルフレート
「ああ、ついさっき城の兵士が連れ戻しに来たが」

マティアス
「それは何よりだ。いつまでも居座られると空気が悪くなるからな」

エリク
「ふふ、マティアスって、ホントにクラウスが苦手なんだね」

ルシア
「ていうか、珍しいよなぁ。マティアスがあそこまで誰かを嫌うのって。
ザルディーネ留学中に、なんかあったのか?」

マティアス
「妙な詮索をするな。あいつを追い払おうとしたのは、他に理由がある」

ルシア
「は? 他の理由?」

マティアス
「わからないのか? ティアナがなんのために出かけていると──」

ルシア
「ああ、そう言えば……って、やべぇ、この光は……!?」

ボフン

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エリク
「う、うわぁ! 元に戻っちゃった……!!」

アルフレート
「そう言えば、そろそろ効果が切れる時間だったな」

マティアス
「まったく、クラウスに見られたらどう説明するつもりだったんだ」

ルシア
「まぁまぁ、いいじゃねーか、ちょうどいなくなってくれたんだし」

エリク
「それよりルシア。どうする? クラウスから預かった質問状……」

ルシア
「げっ、しまった。この格好じゃ、字が書けねぇじゃねーか!」

アルフレート
「とりあえず、内容だけでも確認しておいた方がいい」

マティアス
「そうだな。カトライア中の熟女から、
一体どんな質問が寄せられたのか、俺も非常に興味がある」

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ルシア
「熟女とか言うな!
言っとくけど、オレにはそういう趣味はねーからなっ!!」

エリク
「ねぇアルフレート。そういう趣味って?」

アルフレート
「子供は知らなくていいことだ」

マティアス
「ではさっそく、ひとつ目の質問だが……
“太りやすい体質なのを気にしているそうですが、
体型が気になるなんて、意外とお洒落には気を遣うんですか”


ルシア
「い、意外とってなんだ意外とって!
一応オレだってファザーンの王子なんだ。
見た目を気にしちゃいけねーのかよ!」

エリク
「ルシアの場合は、お洒落って言うより、
また元の体型に戻るのが怖いだけだよね?」

アルフレート
「ああ。あの頃のルシアは、丸々としていたからな……」

マティアス
「今更見た目など気にしたところで仕方がない。
育ち盛りなんだ、好きなだけ食えばいいだろう」

ルシア
「な、なんだよ急に。
普段は食い過ぎだって怒るくせに」

マティアス
「事情が変わったからな。
十分肥えさせて肉屋に売り払えばいい金になりそうだ

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ルシア
「なっ……!?」

アルフレート
「なるほど。それはいい案だな、マティアス」

エリク
「だ、だめだよ2人とも! 冗談でもそんなこと言うなんて……」

ルシア
「オレ、今日から断食する……」

アルフレート
「そういう痩せ方はよくないぞ、ルシア。
食べた分だけ動けばいいだけの話だ。
お前の場合はそもそも常日頃運動不足で、栄養の摂り方も──」

マティアス
「その話は後にしろ、アルフレート。さっさと次の質問に行くぞ」

エリク
「じゃあ、僕が読んであげるね。ええと……
“ルシア殿下は、他の王子たちに比べて口が悪いと思います。
もう少し王子らしくできませんか?”


ルシア
「大きなお世話だっ!!」

エリク
「ぼ、僕に怒鳴らなくても……っ!」

マティアス
「これは質問というよりダメ出しだな。
だが、普段王族らしくしていないルシアに非がある」

エリク
「で、でも、話しかけやすくていいって人もいるよ?」

マティアス
「そうだな、主に熟女からは、その点が好評らしいが」

ルシア
「オレ、もう人前で話すの止める……」

アルフレート
「そう言う問題じゃないだろう、ルシア。
そもそも王族としての気品というのは、常日頃の──」

マティアス
「説教は後だ、アルフレート。
では最後の質問だが……」

ルシア
「どーせまたろくでもねぇ質問なんだろ?」

マティアス
“ルシア殿下は他人の弱みを握るのが得意だと聞きましたが、
ルシア殿下の他人に知られたくない秘密ってなんですか?”


ルシア
「なっ……!?」

アルフレート
「ルシア……お前はまたそんなことをしているのか」

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ルシア
「またってなんだよ! 全然身に覚えがねぇ!
ていうか誰だ、そんな噂を流したのは!
エリク、お前か!?」

エリク
「ち、違うよ! 僕そんなこと言ってないよ!」

マティアス
「それより、ルシアの他人に知られたくない秘密の方が気になるな」

アルフレート
「ああ、確かに……。一体どんな秘密なんだ?」

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ルシア
「そんなふうに聞かれて誰が答えるかよ!
まったく、くだらねぇ質問ばっかよこしやがって、
カトライアってのはろくな人間がいねーんだな」

マティアス
「それには同意するが、確かお前の母親はカトライア出身だったな」

ルシア
「うぐっ……」


to be continued……

 

今週のオマケ

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