「猛獣使いと予告」
こんにちは、【猛獣使いと王子様】ディレクター、
デザインファクトリーの中村です。
気づけば早いもので、もう６月も半ば。
いよいよ来週【猛獣使いと王子様】発売ですね。
なお、毎度恒例の当ブログでのカウントダウンですが、今回ももちろんやります。
今回は１９日から本作の発売日まで５日分です。
いつものようにネタ混じりな感じになるので、お見逃しなく。
さて、今回の質問コーナーはエリクですね。
ではどうぞー。
～前回までのあらすじ～
カトライア中の熟女（？）からダメ出しされ、ぐれるルシア。
さらにマテイアスの鋭いツッコミがトドメを刺し──！？
アルフレート
「残りは、エリクへの質問か？」
マティアス
「そのようだな。エリク、読んでみろ」
エリク
「うん、わかった。ええと……よいしょ、よいしょ……っ」
ルシア
「何やってんだよ。さっさと読めって」
エリク
「だ、だって、ウサギって前足がフサフサしてるから、
上手く紙が開けなくて……！」
アルフレート
「それもそうだな。ルシア、手伝ってやれ」
ルシア
「無茶言うなっ！ どう見てもオレの方が難しいだろ！！」
アルフレート
「いいや、やってやれないことはない。
お前は何でもすぐに諦めすぎる」
マティアス
「アルフレートの言う通りだ。たまには根性を見せろ」
ルシア
「あーはいはい、わかりましたよ。
やればいいんだろ、やればっ！！」
バサバサッ
エリク
「あああ～～～！？ 止めてよルシア！
紙が飛んで行っちゃうよ～！！」
ルシア
「うるせぇ！
だいたいなんでいつもオレばっかり説教されるんだよ！
エリクの方がよっぽど役に立ってねぇじゃねーか！」
エリク
「え……！？」
アルフレート 怒って
「おい、ルシア……！」
エリク
「ごめんね、ルシア……。
僕、いつも頑張ろうって思ってるんだけど、
中々上手く行かなくて……」
ルシア
「あ、いや、さすがに役立たずってのは言い過ぎたっていうか、
今のお前じゃ仕方ねぇっていうか……」
マティアス
「今のお前じゃ仕方がない？ 一体どういう意味だ？」
ルシア
「え！？ そ、それより質問状を見ようぜ！
エリクだって気になるだろ！？」
エリク
「う、うん。あ……見て見て、ルシア！
さっきの風で、紙が開いてるよ！」
ルシア
「へーそりゃよかったな。で、一体どんな質問なんだよ」
エリク
「ええと……“エリク殿下は素晴らしい芸術家だという噂ですが、
具体的にどんなことが得意ですか？”だって」
アルフレート
「すごいな。お前の噂はこんな所にまで届いているのか」
ルシア
「ていうか、オレの質問と比べて随分まともだな……」
マティアス
「本人の資質によるということじゃないのか」
ルシア
「人のこと言えねーだろ！ マティアスだって、
女絡みのろくでもねぇ質問ばっかりだったくせに！」
マティアス
「なんだと……？」
アルフレート
「止めろ、２人とも。
その姿で暴れると、近所の迷惑になる」
エリク
「そうだよ！
人目のあるところで変な行動はしないでって、
ティアナにお願いされたばっかりだし」
ルシア
「言っとくが、オレは人様の迷惑になるようなことはしてねぇぞ。
オオカミのまま中庭で腹筋するようなバカじゃねーからな！」
アルフレート
「うぐ……ッ」
エリク
「あの時のティアナ、すごく慌ててたよね……」
マティアス
「そんなことより、
質問の答えはどうなんだ、エリク」
エリク
「あ、ええっと……僕の得意なこと、だっけ。
絵を描くのも好きだけど、楽器も好きだよ。
一番得意なのは、ピアノかな？」
ルシア
「あ、そーだ、いいこと考えた！
ピアノを弾くウサギ！ってことでお前を売り出せば
すげー儲かるんじゃねーか！？」
エリク
「ええ～！？ 無理だよ、
こんな手で鍵盤を叩くなんて！」
マティアス
「腹筋をするオオカミよりはウケそうだな」
アルフレート
「マティアス、もう二度としないと誓うから、
そのことは忘れてくれ……」
ルシア
「ん？ まだエリク宛の質問状が残ってるみたいだな」
エリク
「ふふ、どんな質問かな。読んでみてよ、ルシア！」
ルシア
「“エリク殿下が持っているカエルのぬいぐるみは、
どこで売っていますか？ 私も欲しいです”……？」
エリク
「え！？ だ、ダメだよ！
カスパルは絶対誰にも渡さないんだから！」
マティアス
「落ち着け、エリク。
誰もそのぬいぐるみを寄こせと言っているわけじゃないだろう」
アルフレート
「そういえば、随分昔から持っているようだが、
誰かにもらったのか？」
エリク
「え？ えーと……。
あれ？ カスパルって、どこから来たんだっけ。
ルシア知ってる？」
ルシア
「お前が知らねーことを、なんでオレが知ってるんだよ！」
エリク
「それはそうだけど……」
アルフレート
「ん……？ ちょっと待て。玄関に誰か来たようだな」
マティアス
「まさかクラウスが戻ってきたのか？」
ティアナ
「ただいま～！」
エリク
「あ、この声、ティアナだ！」
ルシア
「はぁ……ようやく帰って来たか。
んじゃ、作戦決行、だな」
アルフレート
「ああ、任せておけ」
マティアス
「面倒だが、ティアナのためだ。仕方がないな」
エリク
「ふふ、喜んでもらえるといいんだけど……！」
to be continued……
今週のおまけ
