「今日はすっごくいいお天気ね! 気温もいつもより高いみたい」
「ああ……暑くて敵わねー。なんでどいつもこいつも、マント姿で涼しい顔してられんだ……?」
「あれ、ラギくん知らないの? みんな、魔法を使ってマントの中を涼しくしてるんだよ」
「んなセコいことしてんのかよ……そんなんだから、魔法使いってのはみんな軟弱なんだ」
「とか言ってるけど、本当は羨ましいんじゃない? 俺がやってあげようか?」
「てめーに魔法かけられんのだけは死んでもごめんだ!
……つかそもそも俺に魔法は効かねーっての」
「うーん……じゃあ、ルルちゃんのマントの中にでも入れてもらったら?」
「は!? なんでそうなるんだよ!?」
「私のマントの中も涼しくしてあるけど、さすがにラギが入るのは無理じゃないかな?」
「大丈夫、大丈夫。いつもみたいに小さくなって、抱っこしてもらったら余裕でしょ?」
「ふざけんな! 全然大丈夫じゃねーよ!!」
気をつけろラギ。ルルならやる。
そして更に気をつけろラギ。5秒後、面倒くさくなったアルバロは君をルル側に突き飛ばすだろう。
皆様こんにちは。【ワンド オブ フォーチュン総合】担当、デザインファクトリーのいわたです。
さて、【ワンド オブ フォーチュン ポータブル】(通称:どこでもワンド)が発売したばかりで
ここが正念場だぜ!という大事な本日のブログなわけですが
不甲斐ないディレクターは別タイトルの山場で首が回らない状況という大ピンチ。
大変申し訳ない現状なわけですが、とりあえずどうしてもこれだけは書かねばならんということだけ
サクッと書いた後、ちょっとした没ネタなどを公開して本日は終わってしまう気満々です!
まずひとつ!
これずっと書くの忘れてたんですけど、どこでもワンドではOP主題歌とムービーを変えてません。
オトメイトの移植タイトルでは主題歌やムービーを移植に際して変更することも多いのですが、
ワンドではやりませんでした。これは何故か。
変わると困るからです。
プレイした方ならおわかりかと思いますが、ワンドはOPムービーの挿入位置がちょっと違います。
いつものオトメイトタイトルのOPが入っている部分には、ランダムムービーが入っていて、
OPムービーはプロローグの途中に入れてあるんですね。
そしてこのムービーの内容と主題歌は、ゲームの内容やプロローグでの演出のひとつとして大事な
要素をすべてつっこんであるため、変わると困ってしまうわけです。
ワンド本編の主題歌は「ひとりじゃない証」でなければならない。ムービーもあの流れで挿入して
みんなが学校前に佇むあのカットでプロローグの続きに入ってもらわなきゃ困る!ということですね。
なので、主題歌もムービーも変えませんでした。決して手を抜いたわけではありません!(笑)
特に「ひとりじゃない証」は、とあるEDでのみバラード版が流れる仕様になっておりまして、
あのEDであの曲が流れることにこそ意味があると思っている私としては、これがベストな形なのです。
これだけは誤解してほしくなかったので書いてみました。(笑)
そして次!
今回の新規要素の目玉のひとつでもあるCGコメント。おかげさまでプレイ後の感想ではこれについて
非常に熱い感想をいただいております。(笑) 以前サンプル版としてブログ記事でもこんな感じですよと
書いたことがありましたが、あれはゲーム中にあるからこそ大きなインパクトがあるのです。
何故かというと、あのコメントはイベント内容の補足的意味合いがかなり強い内容になっていて、
プレイした後にCGコメントを見るか見ないかでは、下手すると解釈も萌えも大幅に変わるからです。
なんていうか……答え合わせみたいな? あれ見てやっと「そうだったのかー!」と思う方もいるかと。
正直本当にこの機能つけるかつけないか、私ものすごく迷ったんですけどね。(笑)
つけちゃったらおしまいな気もしたし、ワンドはいろいろ想像してもらえるような作りを意識してたので。
……つけたらきっと反響あるだろうな、というのはわかってたんですけど、最後まで渋ってました。
まあ結果的に、お客様が一番求めてるものを入れるのが正義だろう!と思って入れることにしたんですが。
なので、ただのオマケ程度だろうと思ってる方は、騙されたと思ってプレイ後にコメントをぜひぜひ
聴いてみていただきたいと思います。多分、思ってるよりずっと破壊力があると思いますよ。
特に本編で「何考えてるかさっぱりわかんねー!」と呪いの言葉ばかりもらってた某キャラなんかは
個人的には大サービスしすぎなくらいに補完していると思います……。悔しいけど!(笑)
とりあえず、ダッシュでどうしても書きたかったことだけ書いてみました!
というわけで、お次は本邦初公開の没ネタコーナーでございます。
いきなり見せちゃうよ! はい!
ヒロインのルルは、最初から今のデザインだったんですが、実はその後に社内で「ヒロインは別の子に」
という声が出たことがありました。私も薄葉さんもワンドはルルじゃなきゃ!!と強く思っていたんですが、
それでもひとまず別の子をデザインしてみたことがあったんです。
試行錯誤してみて、それでもやっぱりルルがいい!と思ったらそれが正解だろうし、万が一他の子がいいと
思えてしまったら変更した方が絶対にいいんだろう、と思ったので。
そこで作ったのが、上の画像の女の子です。この子は「ルル」ではなく「ステラ」という名でした。
ルルはもう個性がハッキリしすぎていたので、このデザインにするなら性格も名前も変えないと合わなくて。
天真爛漫で無邪気、そして元気の塊のようなルルに対し、ステラはルルよりもうちょっと女の子らしい子。
もしステラが主人公なら、もっと恋愛特化型になっていたんじゃないかな、と思います。
……とか書くと「どうしてステラにしなかった!」とか言われちゃいそうだなあ(笑)
でも、ステラにしてたら多分メインキャラの子たちの性格も全部変更してたと思いますよ。
今のあの濃いキャラクターたちは、ルルじゃないと太刀打ちできないなと思いますし。ストーリー展開も
もっと「まとも」な感じにしたと思います。アルバロルートなんか絶対作れなかった気がする。(笑)
そう思うと、やっぱり今のワンドはなるべくしてなった物語なんだなあ、と思うわけです。
ステラはステラでかわいいと思うんですけどね。やっぱワンドにはルルだよなー、と。
そしてルルについては、今のピンク髪に決定するまでにもひと悶着ありまして……(笑)
ピンクはやめた方がいい、という意見をもらったため、こんな感じにバリエーションも作ったりしました。
ただ、私も薄葉さんも、ルルがピンクじゃなくてどうする!!と思っていたので(笑)、作るには作ったけど
ピンクで決定する気満々でした。
ワンドはワガママ全開に作った部分がすごく大きくて、本当に至るところでいろんな戦いがあったんです。
ものすごくくだらないこだわりだったり、本気で大事なこだわりだったり、内容は様々でしたけど、
とにかく「私たちはこれがやりたいの!!」を実現したいがために、各方面に相当ご迷惑もおかけしました。
でも、だからこそ思い入れも深いし、今も大好きでたまらないんですけど。(笑)
毎回、「これが最後なのかな、もう作れないのかな」って思いを抱きながら作ってる部分はありますが、
意外や意外、首の皮一枚繋がったギリギリの滑り込みセーフで気づけば2まで来ています。
もちろん私たちが「作りたいー!!」と騒いだこともありますが(笑)、何よりの後押しは皆様の声です。
何度も言うけど、本当にそうなんですよ! メールの数や感想の熱さは、私が読んで楽しむだけじゃなく、
ちゃんと見てる人は見ていて、これだけ支持してくれる人がいるのなら……と認めてもらった結果なんです。
今回、どこでもワンドで初めてワンドに触れる方もいらっしゃると思うのですが、もしよかったらぜひ
感想などいただければと思います。ていうか、何より私が気になってしょうがないです!(笑)
もちろん初期からずっと応援してくださったる皆様からの感想も大歓迎ですよ! お馴染みの方々の声は
まるで同志からの激励のように思えます(笑) いつもどうもありがとね!
そんなわけで、気づけば結構書いてしまったことに冷や汗の私はさっさと作業に戻ります!
……あ。
そうだごめんなさい! 先週壁紙貼るの忘れてました。今週はアルバロさんです。(笑)
ではまた来週ー!