「やあ、毎週オトメイトスタッフブログを楽しみに見てくれている美しいお嬢さんたち。実は今日、僕はとても残念なお知らせをしなければならないんだ！」
「ようアニキ！ 今日でブログが最終回ってマジ？」
「……空気が読めないレジのせいで僕のシナリオは台無しさ。
レジは後でキングダム裏に来るように」
「は！？ 意味わかんねぇんだけど。
それより最終回なら、最後くらいアイツに何か言わせてやってくれよ！」
「ああ、そうだったね。これこれ、そこのヴィ君。
君からも最後に一言どうだい？」
「……異教徒は……HELLに流されるのがDESTINY……」
「「それしかねぇのかよテメェは！！」」
最初から最後まで自分のキャラに忠実なヴィ君に乾杯。
私はそんな君が大好きでした。今度は別の決め台詞を聞きたいです。
皆様こんにちは。【デザート・キングダム】担当、デザインファクトリーのいわたです。
なんとこのブログも今週で最終回ということで、私としても感無量…………
……………………
……あれ？
おいおいなんでおまえが出てくるんだよ今日は水曜で金曜じゃねえぞ！！
おまえの担当は薄桜鬼とワンド オブ フォーチュンだろうが！
……との声が聞こえてきます。すみません。間違えたわけじゃないんです！
これはすべて……そう……サイトウＤのＴＡＫＵＲＡＭＩなのさ……
最終回どんなブログ書くのー？って聞いたら、うっかり変な依頼をされてしまいまして。(笑)
せっかくの最終回だからド頭からサプライズしたかったんですって。いいのかよ、と思いつつも
引き受けてしまったわけですが、とりあえず今週はとっても長いブログになりそうな気配です。
そしてものすごく豪華な最終回かもしれません。
ずっと最後まで私が書くわけじゃないので(笑)、皆様どうぞずずいっと下へいってみてください！
▼トップバッターいわた、企画当初を語る。
ここでまさかの大暴露。実は私、ＤＫにまったく無関係というわけではなかったりしました！
……と言っても、そんなたいしたことをしたわけじゃないのですが。(笑)
始まりは、花邑さんの特訓からでした。
実は「新たな原画師をデビューさせたい」という会社の意向があり、
私や島さんなどが社内グラフィッカー達の絵を見せてもらう機会があったのですよ。
ちなみにこのとき島さんのハートを射止めたのがナガオカさんで、
二人はその後あの「天竺行っちゃうゲーム」を作ることになるわけですが、それはまた別の話。(笑)
花邑さんは当初mikoさんのラインでグラフィッカーをしていました。
ちょうど「アルコバレーノ！」を作っていたころのことです。
花邑さんの絵はとってもかわいくて、私的に大いに期待できる絵師だと感じていました。
ただ、問題がひとつありまして。
女の子しか描けてない。(笑)
出てくる絵が女の子女の子女の子のガールズパラダイスで、どこかの絵師を彷彿とさせるような
女の子への熱き思い。もういい、わかった！というほどに強いこだわり。(笑)
ただ、確かに女の子は抜群に上手かったんですが、男性キャラがちょい難アリだったのです。
これはもったいない！と思った私は、ある日、花邑さんを校舎裏に呼び出して言いました。
「花邑さんや、ちょっとおいで」
「はい」
「突然だけど、未来の原画師を目指してみないか」
「やりたいです～」
「よろしい。ならば特訓だ！」
……というわけで、その日から人知れず花邑さんの特訓の日々が始まったわけです。
普段の仕事をこなしながら、宿題という名目で何点か絵を提出してもらい、ダメ出しをして、
更に修正して持ってくる……というのを１年ほど繰り返しましたでしょうか。
元々センスは抜群に良い子でしたので、あーだこーだアドバイスしつつも、彼女は自分なりに
消化して絵を完成させていきました。
これならどこに出しても恥ずかしくない！……そんなふうに思い始めたころのことです。
「こんなの考えてみたんですけど……」と、私のところに持ち込まれたひとつの企画案。
それは某社員が生み出した、今の【デザート・キングダム】の原型となる企画案でした。
見る限り、実際にゲームにする場合にはいろいろと手直しが必要だろうなーとは思いましたが、
アラビアンな乙女ゲーはアリだと思いましたし、上手くいじれば化けそうな気がしました。
そこで私は、特訓の最後の宿題として、花邑さんにその企画案を渡し、ここに書かれている
キャラクターをデザインしてみるよう言ったのです。
そうして最初に出来上がってきたのが、下の絵でした。
この時点でアスパシアがガッチリ固まっているのが笑えます(笑)
残り二人はセラとレジェッタの原型になるのかな？ レジェッタ原型はこれが初公開だそうです。
そんなこんなで来期の企画会議が来る季節。私はそっと企画案と花邑さんのこの絵をセットで
偉い人に出してみました。もちろん、猛烈にプッシュしておいたことは言うまでもありません。
その後、サイトウさんがディレクターとなり、当初の企画案からどんどん別物になっていき、
でもアスパシアだけは歪みなく(笑)、最終的に今の【デザート・キングダム】になった、と。
つまり私がやったことは橋渡しのようなものですね。本当に最初のところしか関わっていないので、
ＤＫは正真正銘サイトウＤや花邑さんたちが作り上げたものです。
立派に育って母さんうれしいよ、みたいな心境です。私サイトウさんより年下だけどね！(笑)
作業中もそりゃあもういろいろあったんだろうなーとは思いますが、それでもふと見てみたら
なかなかいいコンビネーションで見事な作品を作り上げていた二人には盛大に拍手です。
私もそろそろＤＫを遊びたい。とにかくヴィを落としたいんだ……！ DESTINY……！！
そんなわけでひとまずお疲れ様でした、サイトウＤに花邑さん！
私からは以上ですよ。
ではでは、次は原画の花邑さんにバトンタッチです。なにやらたっぷり書いちゃったみたいなので、
皆様じっくりと読んであげてくださいね！(笑) では花邑さん、どうぞー！！
▼華麗なる原画師 花邑、たっぷりトークと土産を残す。
こんにちは、デザート・キングダム原画担当の花邑まいです。
この「ＤＫブログ」、とうとう今回が最終回です！
今年の２月から半年間、お付き合い頂いて誠にありがとうございました。
全て掲載できず申し訳ないのですが、最終回記念に今まで頂いたメールの一部
ご紹介します。制作中や発売後も、本当にスタッフの活力になりました！
メールをくださった方、今回はご紹介できなかった皆様も、誠にありがとうございました！
●感想メールへお返事
～Ｙさんから頂きました～
> フルコンプしました！楽しくプレイさせてもらいました！
フルコンプおめでとうございます！楽しんで頂けて何よりです。
> 最初に言わせてください！
> 姫 か わ い い 。
> 気が付いたらもう姫愛になってました。面倒くさがりとか直球言葉とか全部丸めて好きです。
> 乙女ゲーなのに、なんでこうなったのか私にも分かりません。ウンバラかわってくれ。
> その所為かセラと一緒で顔ウィンドウに姫がいないと妙に寂しいような物足りないよな気持ちｎ
> と、まあ長くなりそうなので姫語りはここらで置いときます(笑)
思っていた以上にアスパシア好きです！と言ってくださる方が多く、嬉しい限りです。
「セラと一緒」ではアスパシアがどんな返事をしているのか、想像で楽しんで頂ければと思います…！
> プロローグから全開なアスパシアとウンバラのやりとりが好きです。夢の中の会話とかも聞いてて楽しかったです。
アスパシアとウンバラが居れば、このゲームは半分成り立ちます、多分(笑)
> ブログ拝見しました。イシュマールに随分悩んだようで
> その甲斐あってか自分はイシュー√が一番好きです。
> 二人の心情とか良く描写出来ていたかと、展開が自分好みでした。あとラクダの運業者さんとか(笑)
> 姫とイシューの夕焼けスチルが特に印象に残っています。切ない雰囲気がどことなく好きです。あと姫の美脚ｇ
> それと本編では見られなかった鈍器所持の彼がカレーを食してる姿を見たい！ｗそれともっとアスパシアを拝みたい！！
イシュマールのルートは、スタッフの努力と苦労(主にディレクターとライター)が詰まった話になっている
ので、そう言って頂けると嬉しいです。そして、地味にラクダのお兄さんが人気ですね。
黄昏ＣＧ、私もお気に入りです。切ない系のＣＧはいつも以上に気合を入れて描いてるつもりです！
また、シャロンがカレーを食す風景は、さぞシュールであろうと思います(笑)
最近の描き下ろしにはどこを見てもアスパシアが居るので、宜しければご確認ください。
> というわけで是非FDを希望します！
> これでさよならは寂しいので(´・ω・`)
ＦＤ希望ありがとうございます！私もまたキングダムの皆が描きたいです！社長！
～Ａさんから頂きました～
> デザートキングダム、楽しくプレイさせていただきました！
> アスパシアが凄く可愛くて、かつ格好良く魅力的で、感情移入がしやすく、おもわずたくさん笑ったり泣いたりしました。
楽しんで頂けて何よりです！
> DKのキャラは皆魅力的で、全員大好きなのですが、特にシャロンとアスパシアが好きです。
>単体でも大好きなのですが、この二人の組み合わせがもう可愛くてたまりません！
>どのシーンのやり取りも面白くて可愛いくて、シャロンのルートをやっている時、ずっとニヤニヤしていました。
>発売前からシャロンが好きだったのですが、プレイしてからはさらに好きになってしまいました・・・！
シャロンとアスパシア、大人気です。お互いの弱さというか、弱点を補い合えるいいコンビですよね。
ルート中でもシャロンはサラッと口説き文句を言うので、「宰相、意外と手が早いんじゃ・・・」
という疑惑が(笑)
> 好感度の低い場合のENDでしょうか、シャロンが宰相の仕事を続行している際の、
> セラ・・・もといオルタナへの嫉妬発言に凄く萌えました。いいぞもっとやれ。
> セラと一緒をみていたときも思ったのですが、セラとシャロン、どちらのルートでも
> この三人組は面白くていいなぁ、と思います。
> セラと一緒の中のぼくといっしょ編で、むしろシャロンが・・・の選択肢を選んだ際の、
> 怒るシャロンとか幼児退行するセラとか。本当に面白かったです。この三人の絡みをもっと見てみたいです…！
私もこの３人のＥＤ後の関係が好きです。本編以上のドタバタを繰り広げてくれそうで…(笑)
そういうシーンのスチルも描いてみたかった…！
> また、たぶん好感度の高かった場合のENDの、休暇中の水入らずでラブラブいちゃいちゃしている
>アスパシアとシャロンもすっごく好きです。いいぞもっといちゃつけ！
> ・・・DKはこのお話だけでかなり完結しているのかもしれませんが、この二人の新婚模様をもっと見てみたいです！
>他のキャラたちのその後も見てみたいです！セラと一緒の魔神編だけでは物足りません！
>ファンディスク制作希望です！糖分多めで、是非・・・！
シャロンの好感度高ver.は、まさかのＺＡＣＣＡ店主ＥＮＤ！で初めて読んだ時には驚き、
そして衣装に苦戦した覚えがあります…。
ファンディスク希望ありがとうございます！
> ファンディスク制作・・・それがDestiny・・・。
> (教団語、これであっているでしょうか？)
バッチリです！(ぐっ)
> あと、レジェッタ君が意外性(？)があってかなり好きになりました。可愛いです、凄く。
> 地下でのウンバラとの会話も凄く面白かったです。
レジェッタはプレイ後に好きになったという方が多くて、やはりあの男らしい性格と
特殊なルートのせいかなあと思うのですが(笑)なんだかんだでオイシイキャラですよね。
> デザートキングダム、ほんとに面白いです！
> ほかにも、書きたいことはたくさんあるのですが、
> 最後まで書いていたら時間がいくらあっても足りなくなりそうなので、これで失礼します。
> それでは。
お便りありがとうございましたー！引き続き楽しんで頂ければ幸いです！
●デザート・キングダム公式ビジュアルファンブック発売まであと５日！
カバーも既にウェブ上で公開されています。サンプル画像はこちら↓です。
当日はこの表紙を目印にお買い求めください。
未公開だった初期のデザインの一部も掲載されています。
ウンバラの現デザインやボツデザイン、レジェッタと
ヴィの変遷と迷走の歴史(笑)等を垣間見る事ができます。
●「応援ありがとうございます！」なお土産
最終回用にいそいそとお土産を作っていましたので、宜しければお持ち帰りください。
今回何を描こうかと悩んでいた所、いわたＤの鶴の一声(ラフでもいいから全員描きなさい)
により、めでたく全員画像に納まりました(笑)
ラストは明るくしめた方がＤＫらしいかなと思い、全員で走りだぜ！的なノリの
イラストです。
また帰って来れたらいいな。という願いを込めて。
応援ありがとうございましたー！
そして、お待たせしました！最後を締めくくるのは、デザート・キングダムの産みの親・サイトウＤです。
最終回に相応しく、華麗にビシッとお願いします！
▼SHYなディレクターサイトウ、美しくシメる。
……なぁんか打ち切り漫画の最終回のアオリ文句みたいですねえ
ってのがＤＫのゲーム本編のＯＰへと繋がるウンバラのセリフだったワケですが
打ち切りどころかあれから半年。
……長かったなぁ……このブログ……
ってーのが今の心境の【デザート・キングダム】ディレクター、サイトウリュウです。
いやいやいや長くてツラかったとかイヤだったとか言ってるワケじゃあないンですぜ。
こう、なんだろな、えーっと、あああああー何書いても検疫削除されそうな文句しか
浮かばないのでこれはサイトウの心の奥深くにしまっておこーと思います。
ただ、ひとつだけ確実に言えることは、それはこの【デザート・キングダム】という
タイトルを通して様々な人たちと通じ合える機会を得たということ。
それはゲーム制作における常の様々なスタッフさんとの出会いや交流は当然として、
それよりもなによりもＤＫをプレイしてくださったユーザーの皆様との繋がりをこの
タイトルを通して得ることができたというのは、１０年以上ゲーム作ってきて、実は
サイトウ的には初めての経験だったりとかしちゃったワケです。
世の常のディレクターというポジションというのは、そりゃあいろいろピンキリだと
は思いますけど、エンドユーザーさんの声を名指しで頂けるようなことってそうそう
無いものなんッスよ。
で
それはこの【デザート・キングダム】というタイトルだけではなく、スタッフブログ
というメディアの力を使ったからこそ、そういったユーザー様との繋がりのようなも
のを得られたっつーか感じられたっつーか、まあこのブログというもののおかげなん
じゃないのかっつー結論に至るに『長かった……』という今の感想は、長い時間をか
けて得ることのできた、あるいは作り上げることができた、広義の意味での、皆で作
り上げた『作品』なんではないかと。
つまり一言で言えば『やってて良かった』、ええ、まあ、そういうコトです。
なので
なんか書いててワケがわからなくなってきたのでそろそろ〆ます。
ホントに長いことご愛顧ありがとうございました。
ＦＤ出たらいいね。
移植あったらいいよね。
ＤＫの未来……あとはＤＥＳＴＩＮＹ……