祝! ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承 ポータブル 発売記念!
皆様こんにちは。本日【ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承 ポータブル】が発売になりました。
その記念として、ささやかではありますが、ちょっとした記事を書かせていただきます。
ご案内役は、デザインファクトリーのいわたが務めさせていただきます。よろしくお願いします。
去年プレイステーション2専用ソフトとして発売されました【ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承】は、
緋色シリーズと銘打ちながら、まったく新しい世界観・設定・キャラクターにて
挑戦させていただいた意欲作でした。
従来の緋色シリーズのファンの皆様はもちろん、まだ緋色シリーズをプレイしたことのない方にも、
新しいヒイロの世界をお届けしたいという思いから、企画が始まったものです。
原画のいけは「蒼黒の楔 緋色の欠片3」より緋色シリーズの原画を務めさせていただいておりますが、
今回のヒイロでは彼女本来の持ち味を活かす形で、非常にシャープな絵柄・塗りを構築いたしました。
シナリオ・世界観についても、いけの絵柄にマッチングすることはもちろん、従来の緋色シリーズとの
明確な差別化を図るため、近未来を舞台にするという大胆な方向転換をしております。
発売までは、これが受け入れてもらえるかどうか、スタッフ一同ドキドキしておりましたが、
色々な意見の中、非常に好意的なご意見・ご感想がたくさん届きまして、感想などを見ながら
涙ぐんでいたスタッフもいたほどです。
「PSPに移植されるのを待っています」という声も、たくさん届いておりました。
また、ヒイロのキャラクターたちを愛し、彼らの新しいシナリオがぜひ見たいという声も……。
そんな皆様の温かいご支援を戴きつつ、このたび【ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承 ポータブル】を
世に出すことができることに、心から感謝いたします。ありがとうございます。
それでは、前置きはこの辺で、「ちょっとした」ものたちをご紹介していきましょう。
まずは、原画担当である「いけ」より、お祝いイラストとコメントです。
絶対沙弥だと思ってました!
(笑) まろしさんといえばヒイロチームでは沙弥親衛隊の代名詞です。
今回も歪みない愛情をありがとうございました!(笑)
それでは次に、【ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承】でのシナリオライターであり、
今回の移植版追加シナリオも担当した「かずら林檎」さんから、追加シナリオの見所や
本編での各キャラクター解説などをお届けいたします! かずらさん、よろしく!
* * *
本日は『ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承 ポータブル』発売、おめでとうございます!
こんにちは、かずら林檎です。
たくさん書いていいと言われたので、今日はたくさん思いの丈を語ろうと思います。
担当させていただいたポータブル版の追加シナリオは、【学園祭】が舞台です。
しかし、『ヒイロノカケラ』世界では学園祭など過去の遺物もいいところ。
沙弥の通っている緑尾高校では、今年初めて開催されることになりました。
学園祭初心者のみんなはそれぞれなりに学園祭の1日を楽しみます。
あちこちで大小さまざまなトラブルが発生しますが、
それも楽しみのひとつです。
では、追加シナリオの見どころをいくつか紹介します~。
■ポイント1 刀真のデレ
鬼崎刀真は「クラスのみんなで仲良く協力しよう!」だとか、
笑顔で「いらっしゃいませ!」だとか、学園祭自体が最大の苦手分野です。
ですが、みんなで楽しめたらいいのに……としょんぼりする沙弥を見てしまうと、
ああだこうだ言いながらも参加せざるを得なくなる世話焼きな面もあります。
今回は、らしくないことにも挑戦する刀真が見られるはずです。
最大の見どころは最後のデレだと思います。
ものすごく珍しい刀真の無防備な表情が見られます。
彼はもともと、あまり本心をさらけだす人ではありませんが、
ぼそぼそ呟いているのは心からの言葉です。後から思い返して、
「あ、やばい言いすぎた……!」と赤くなっている気がします。
それから、物語本編の刀真について。
いつも不機嫌そうな顔をしているのは、それだけ悩み、苦しんでいるからです。
刀真が物語の舞台である寒名市に来た理由・原因さえなければ、
最初から、刀真はもっと違った態度で沙弥に接していたはずです。
彼は、決して癒えないだろう傷を負っています。
実は沙弥も傷を負っているのだと、痛みに苦しんでいるのだと気付いたとき、
彼らの関係は大きく変わり始めるのです。
■ポイント2 凌の校則違反
大蛇凌は風紀委員です。当日も事件を起こす人が後を絶たないようで、
なかなか校内の見回りが終わりません。
凌を待っている間、他のみんなが沙弥を誘いに来てくれます。
みんなの個性や本音が滲んだリアクションも見どころです。
ですが、凌との約束を優先して待ち続けてくれた健気な沙弥に、
何よりもルールを重んじている凌が初めて規則破りな行動に出ます!
凌自身は笑顔で「君のためならなんでもないよ」という態度を取りますが、
腹の底ではドキドキしていたに違いありません……!
凌なりの精一杯の頑張りなんだなと思って、彼の言葉を聞いていただけると、
表向きは隠されている一生懸命さまで感じていただけると思います。
それから、物語本編の凌について。
彼は恋をしています。幼い頃からずっと、ひとりの女の子を病的なほど想っています。
普段はとても理知的な人で、彼女の負担にならないように自分を抑えつけています。
凌は何よりも『沙弥を守りたい』という気持ちが大きい人ですから、
彼女が危険に巻き込まれ始めると、少しずつ歯車が狂っていきます。
想いの深さゆえに暴走することもありますが、
その暴走を止められるのは、いつだって沙弥だけなのです。
■ポイント3 駿の積極性
まず、物語本編の鴉取駿について。
穏やかで傍にいると心が安らぐ空気を持った人だと沙弥は思っています。
彼が温和な人であることは間違いないですが、とんでもなく優しくなれるのは、
沙弥に対してだけなのです。
自分の意見もはっきり言う人ですが、彼女を否定することは決してしません。
彼女に心を許してもらえるように配慮して言葉を選んでいます。
白いだけではありません。彼は賢い人なので上手に隠していますが、黒いところもあるんです。
本音を声高に主張するタイプではありませんが、言動の端々から読み取っていただけると、
ますます彼の魅力を感じていただけるのではないかと思います。
たとえば、沙弥の気持ちを先回りして配慮できる人です。
学園祭でも自分から積極的に『一緒にいてください』とは言いません。
沙弥が自分を選んでくれたら、今度は自分から、意外とたくさん踏み込んできます。
駿は、1番まともな学園祭デートを楽しめる相手かもしれません。
本心を隠す必要をあまり感じていないので、何気ない言葉でも甘めです。
沙弥への想いが溢れています。別に奥手でもなんでもありません。
今回は、彼と弟との関係も少し見られます。
弟は弟なりに兄を案じていて、兄も兄なりに弟を大切にしています。
■ポイント4 怜の反省
まず、物語本編の狐邑怜について。
愛想よく微笑んでいるように見えても、目が笑っていないかもしれません。
とことんマイペースです。使命とか熱血とか根性とかは遠慮したいと思っています。
本当の本当の気持ちは、仲良くなるまで、自分からは明かしてくれません。
口先だけの嘘なら簡単につける怜ですが、普段はあっさり人を信じて騙されるくせに、
重要なところで彼の本音に気付いてしまえる沙弥に対して、
少しずつ、想いが変化してきます。
どうか彼とは気長に付き合ってあげてください。
学園祭というものも「面倒だなあ」と思っているので基本は無関心です。
途中、ふと、沙弥先輩を巻き込んだら面白そうだな、と思ってしまったので、
学園祭当日は心なしかテンションが上がっているようです。
そこで、沙弥の反応を見るために全力を尽くします。
好きな女の子に意地悪しちゃうタイプです。
先輩は笑顔も可愛いんですけど、笑顔だけじゃつまらないんですよねー。
やりすぎたかな、と珍しく反省する彼の姿が見どころです。
彼は適当に話を流したり、笑って誤魔化したり、うやむやにするのが得意ですが、
今回は本心から悪かったと思っているのです。……彼なりに一応。
■ポイント5 響の動揺
誰よりも学園祭に興味がないのは、やっぱり犬戒響です。
口が達者な彼に何か交渉するとなると、いつもは沙弥の連敗ですが、
なんとか根負けしてもらえます。彼も珍しくペースを崩されて動揺します。
ですが、響は今日も自分に都合がいいように事態を動かすため、
悪知恵を働かせています。彼相手に油断は禁物です……。
また、選択肢次第で、終盤の響のリアクションが変わります。
彼の気に入ることを言うとやたら甘い反応がもらえます。
人目とかよくわかりません。遠慮ってなんですか? というタイプなのですが、
学園祭時点では付き合っているわけでもないので遠慮しました。少し。一応。
それから、物語本編の響について。
最初は笑顔で暴言を吐く人です。物腰が柔らかく見えても、軽蔑するような、
ひどい目つきをすることがあります。沙弥のことを単なる甘ったれだと思っている間は、
容赦ありません。やがて、彼女にも傷があるのだと知ることになるのですが……。
彼自身も気付かないうちに気持ちは変化していきますが、
とある戦闘で、沙弥に対する特別な想いを自覚することになります。
それからは彼なりの優しさもたくさん見えてくると思います。
本当は、誰よりあたたかさを求めている人です。
■ポイント6 志郎の本気
誰よりもやる気に溢れているのは、もちろん狗谷志郎です!
もともと志郎は転入生でしたが、底抜けに明るくて無邪気な人柄から、
あっという間にクラスに馴染んでしまいます。
学園祭が催される時期にはすっかりクラスのムードメイカーです。
そこで、彼のクラスは志郎を主役にしたオリジナルの演劇を考えたのです。
このクラス演劇の最大の売りはゲストの『あの人』だと思います。
意外とやる気な『あの人』から新たな魅力を発見できること間違いなしです。
客席には、志郎に頼み込まれた人たちも賑やかしにきてくれています。
今回はドタバタするばかりではなく、志郎の本気も見られますのでお楽しみに!
コメディだけでなくシリアスもばっちり対応できる人です。はい。
それから、物語本編の志郎について。
志郎は実のところ、とても重たいものを抱えている人です。
彼の無邪気さの理由は「大切な姫を見つけられたこと」にあるのだと思います。
姫がいるから、彼女を守るという使命のために迷わず生きていけるのです。
でも、迷いから目を背けているだけでは何も解決しませんよね。
迷いを正面から見たとき、彼から笑顔が消えてしまいます。そんな姿も志郎の一部です。
どうか苦しみごと進んでください。志郎はきっと『姫のヒーロー』になれます。
■ポイント7 トラブルのかたまり
ただ並んでいるだけでトラブルを起こせる人が、2人がいます。
これはもう実際にプレイしていただくのがよろしいかと!
楽しんでください!
たくさん書いてみました。死力を尽くしたあの日々を思い出しました。
改めまして、本日発売おめでとうございます!
* * *
本当にたくさん書いてくれてありがとうございました!(笑)
ヒイロ最大のフリーダム枠である某双子の活躍もさることながら、各メインキャラクターたちの
日常的な姿がたっぷりと詰め込まれた追加シナリオは、ぜひ楽しんでいただきたいところです。
キャラ別のポイント解説も、今読みながら「ああ、懐かしいなあ」という気持ちです……。
なかなか濃い連中なもので、集まると会話をまとめるのが大変だった覚えが多々あるのですが(笑)、
それもまた魅力である!とも思うのです。
ちなみに、ヒイロ関連のCDなど関連商品も出ておりますので、この機会にぜひお求めください。
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それでは、今回はこれにて。
【ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承 ポータブル】、ぜひ楽しんでいただければ幸いです!