オトメイトブログをご覧の皆さん、こんにちは。
【二世の契り】担当、アイディアファクトリーの黒須です。
街中がクリスマスムードになってきましたね。
オトメイトブログもカウントダウン開始!!今回は【二世の契り】もクリスマス企画に参加させて頂きますのでどうぞ宜しく御願い致します。
丁度先日トナカイ暁月が登場しましたが、サンタは誰なのかな?
クリスマス企画はSSとSDイラスト、ちょっとしたおまけといった物をご用意する予定です。
それでは続きをどうぞ
■ オトメイトマニアックスvol.2
【二世の契り】も今回参加させて頂いております。
日頃ブログだと、情報のまとめが中心なので描き下ろしとかはあまりなかったので、今回は蔵出しネタ画像を“盛りだくさん”でお届けいたします。
8割~9割がこちらでの初出のものになります。
・超企画当初の中村のラフ設定案(ハッキリ言って今のイメージとかけ離れおります)
・【二世の契り】の開発メンバーそれぞれが描いた蔵出し画像10点以上。
・IFグラフィッカーチームの特別蔵出し画像20点以上(イラストや漫画)
(アガレスト戦記でお馴染みの平野克幸やネプテューヌのつなこ、原宿探偵スチールウッドの鹿沼なつき他多数)
サンプルを一枚。
イラスト:平野克幸
まさかの裸体。
◇【二世の契り番外物語6】
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ご注意:本物語は本編とは全く関係のないパロディです。
第六話「二人の追跡者」
春日山城周辺の山
暁月と雅刀が、こそこそと木に隠れながら歩いている。
二人は足を止めると、木の陰から前方をうかがう。
暁月「どうだ雅刀、二人の様子は?」
雅刀「今のところは問題ないな」
二人の見つめる先には、瑠璃丸と真奈が楽しそうに歩いている。
暁月「そうか、ならいいんだが……」
雅刀「それで・・・どうして尾行なんかしてるんだ?」
暁月「いや、実は先代に警護として瑠璃丸たちについて行けと言われたんだが……」
雅刀「なんだ、それなら隠れず一緒に行けばいいだろ」
暁月「俺もそうしたいのは山々なんだが、瑠璃丸に二人で行くからいいと断られちまったんだよ。……それってつまり、俺についてくるなってことだろ?」
雅刀「じゃあなんでついて行くんだ?」
暁月「よく考えてみろよ。二人っきりで出かけたくて、俺が居るのは不都合だったってことは……」
雅刀「それは・・・・まさか……!?」
暁月「ああ、多分そういうことだ」
雅刀「瑠璃丸が……」
暁月「おっと、二人が動くみたいだな。俺たちも行くぞ雅刀」
雅刀「あ、ああ」
瑠璃丸たちに気づかれないように一定の距離を保ちながらついて行く暁月と雅刀。
雅刀「ふむ、とくに変わった様子はないみたいだがな・・・」
暁月「ああ、だけどまだ油断はできない。何が起こるかわからないからな」
雅刀「だが、さっきの話は本当なのか? 瑠璃丸だぞ?」
暁月たちが見ているとは知らない瑠璃丸と真奈が楽しげに会話している。
雅刀「何かが起こりそうな気配もない、勘違いじゃないのか?」
暁月「そうだといいんだけど……ん?」
雅刀「どうした暁月」
暁月「……瑠璃丸が」
雅刀「瑠璃丸がどうかしたのか?」
暁月「……御使いに花を渡している」
雅刀「なんだと!?」
雅刀が慌てて二人の方を見ると、瑠璃丸が赤い花を集めて真奈に渡している。
暁月「まさか……本当に瑠璃丸が……」
雅刀「ま、待て暁月、まだ花を渡しただけだ。そうと決まったわけじゃない」
暁月「花を渡すなんて、もうあれしかないだろ!?」
雅刀「いや、料理に使うのかもしれないぞ?」
暁月「料理に花をか!?」
雅刀「ああ、とりあえず変な誤解はまだするな」
真奈『きゃっ!』
瑠璃丸『御使い様!』
真奈の叫び声を聞き会話を中断すると、暁月たちは再び瑠璃丸たちの方を見る。
そこには真奈を後ろから抱きしめる瑠璃丸の姿がある。
雅刀「っ!!」
暁月「瑠璃丸が……御使いを抱きしめている……」
雅刀「ち、違う! きっとあれにも何か理由があるんだ!」
暁月「もう間違いないだろ! だいたい後ろから女を抱きしめる理由ってなんだよ!」
雅刀「ほら、寒かったから抱きついたのかもしれないだろ」
暁月「どんな状況だよそれ!」
雅刀「それに見たところ、そこまで怪しい雰囲気でもないし、きっと大丈夫────」
再び瑠璃丸たちの方を見た雅刀が凍りついたように固まる。
暁月「どうした雅刀、何かあった────」
暁月が雅刀の視線を追うと顔を近づけている真奈と瑠璃丸の姿を見つける。
その姿はまさしく──
暁月&雅刀「なにしてんだお前らーーー!!!」
真奈「きゃぁ!」
瑠璃丸「うわぁっ、雅刀に暁月、どうしたの!?」
暁月「どうしたのじゃない! ちょっとこっちに来い瑠璃丸!」
雅刀「あんたはそこにいろ!」
真奈「何!? 何なのいったい!」
二人が突然現れたことに驚く真奈を尻目に瑠璃丸を林に連れ込む雅刀と暁月
雅刀「お前、今なにをしようとしていた!」
瑠璃丸「なにって、別に御使い様とお散歩してただけだよ」
暁月「嘘をつくな、今あいつと接吻しようとしていただろ」
瑠璃丸「接吻!?そんなことしないよ!」
暁月「じゃあなんで顔を近づけていた」
瑠璃丸「え? ああ、それは御使い様が俺の顔に泥がついてるから取ってくれてたんだよ」
暁月&雅刀「………………は?」
唖然とする暁月と雅刀。
雅刀「じゃあ後ろから抱きしめてたのはなんでだ?」
瑠璃丸「御使い様がつまずいて転びそうだったから支えたんだ」
暁月「花を真奈に渡してたのは?」
瑠璃丸「薬湯を作るのに必要だから取ってきてくれって秋夜に頼まれたんだけど──って二人ともそんなに前から見てたの!?」
暁月&雅刀「………………」
唖然とする暁月と雅刀。そんな二人を瑠璃丸は呆れたように見る。
瑠璃丸「他に何か聞きたいことある?」
暁月「い、いや大丈夫だ。行っていいぞ」
瑠璃丸「うん、それじゃあ頼まれ事の続きを済ませてくるよ」
瑠璃丸はそう言い残すと真奈と供にその場を後にする。
暁月と雅刀はしばらくその場で呆然とする。
暁月「いやー、勘違いでよかった。なあ、雅刀」
雅刀「ああ、そうだな。だが……」
暁月「ん?どうかしたのか雅刀?」
雅刀「あいつらをまた二人っきりにして、大丈夫なのか?」
暁月「なんだよ、さっきまでそこまで乗り気じゃなかったくせに・・・というか、あいつらに限ってそれはないって」
雅刀「いやそれじゃ駄目だ」
暁月「いやいや、大丈夫だって」
雅刀「何かあってからじゃ遅い、二人を追うぞ」
暁月「追うって俺もか!?」
雅刀「当たり前だ、“御使い様をお守りする”のが俺たちの任務だろ!さあ、行くぞ!」
暁月「お、おい雅刀、ちょっと待てって!」
二人の後を追いかける雅刀と暁月。
こうして真奈の安全は軒猿によって守られるのだった。
─終─
以上、【二世の契り番外物語】第6弾でした。
今回のブログはここまで
それでは、また
黒須