オトメイトスタッフブログをご覧の皆様、こんばんは。
【神なる君と】担当、
デザインファクトリーの一(にのまえ)ジョーと申します。
最高気温30度越えだそうです。
あっつ。
本日の収録時刻的に
猛烈な日差しの中を歩いて、
スタジオへ向かうことが予想されます……
さて、そんな良いお天気のもと
本日はSSに加え + 登場人物紹介、
そんな盛りだくさんな回になっています。
それでは
本日の【神なる君と】ブログ、
始まり、始まり~。
それではまず初めに、
恒例の最新情報に行きましょう。
【なると最新情報】です。
■Girls-Style様
こちらは先月、
5月30日より公開されています。
【神なる君と】の情報掲載中です。
■B's-LOG様
先日20日発売されました、
今月号では【新キャラクター】が紹介。
物語の舞台となる、
御神楽山にて主人公が出会うことになる
3柱(3匹?)の神様です!
彼らがどのように
ストーリーに関わってくるのか、
その辺りにも注目してくださいね。
また、
当然描き下ろしの美麗な見開き、
キャラクターのイベントCGもご紹介!
その他にも、
メインキャラクターたちの
別衣装の紹介などもありますので、
是非チェックしてくださいね。
■公式サイト
【神なる君と】公式サイトが公開中。
引き続き、
BGMの視聴、またギャラリーでは
イベントCGを見ることができますので
訪問していただけると嬉しいです。
ギャラリー内容も更新と共に
増えていく予定ですから、お楽しみに!
また、同じく公式サイトでは
引き続き『バナーキャンペーン』が開催中。
皆様のご参加、お待ちしています。
と、今回は以上のご紹介となります。
皆様も忘れずにチェックしてくださいね。
本日の【なると最新情報】でした。
さて続きましては、今週のスタッフ召喚を兼ね、
隔週でお送りしていこうかと画策しております、
こんな新コーナーをご紹介。
まあ大仰に画像作ってみたりしましたが、
単純に【キャラクター紹介】をやっていきますよ、
といったところです。
毎回ゲスト講師として、ライター・西村悠が
ピックアップされたキャラクターを紹介してくれます。
と、簡単な説明を終えた所で!
それでは早速……
【神なる君と人物帖】第一項、開帖です。
どうぞお楽しみ下さい。
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『神なる君と』 人物帖 -榊鳴海 編-
皆様、こんにちは。
『神なる君と』メインシナリオ担当西村です。
一Dからスペースをいただきまして、
今回から隔週にてキャラクターの情報を
お伝えする運びとなりました。
毎回、SSとキャラ解説によって
少しでも『なると』の魅力ご紹介しようと思いますので、
お付き合いいただけたら幸いです!
栄えある第1回は
榊 鳴海(さかき なるみ)に
スポットを当ててみましょう。
主人公・咲耶と一番近いところにいる幼なじみにして、
彼女を祀る神社の跡継ぎ『鳴海』の実像に迫っていきたいと思います!
▼榊鳴海ってどんな人?
鳴海を一言で表すなら『無口クール』
口数が少なく、表情の変化も乏しいため、
何を考えているかよくわからないところがあります。
涼しい顔してさらっとボケたりするので油断なりません。
幼なじみの特権と言いましょうか、
主人公の取り扱いに関しては第一級の腕前です。
そんな癖のあるキャラですが、
内面となると少々勝手が違います。
ゲーム本編に触れれば、すぐにわかるようになっていますが、
彼はただ感情を表に出さないだけで、
心には、幼なじみである咲耶への優しい感情が満ちています。
どちらかというと、彼は癒し系です。
咲耶も鳴海の間には、互いに心を許しあっているからこその優しい空気感があります。
一緒にいてほっと安心できるような2人の関係を、ぜひ堪能していただければと思います。
▼榊鳴海の物語
彼の物語は、上記に書いたような関係が変化することから始まります。
幼なじみだった2人は、祀る者と祀られる者に別れることで、
少しずつ関係が変わっていきます。
互いの気持ちが少しずつすれ違って、歩み寄りたいと思うほどに傷ついていく、
そんな切ない展開が、彼の物語の見所になるのではないでしょうか。
▼勝手に抜粋!! 本編シナリオ!!
咲耶
「つまり! この輝ける日々を!
いつでもできるような数学の問題で
灰色に塗りつぶしていいものかと思うのよ!」
鳴海
「……はいはい」
咲耶
「ゆえに、私達がこれから駄菓子屋に行くのは、
勉強をサボるためではなく、
輝ける毎日を後悔なく過ごすためなのです!!」
鳴海
「……はいはいはいはい」
鳴海のめんどくさそうな返答。
目の前には鳴海の背中があった。
緩やかな坂道を、
自転車は軽やかな速度で下っていく。
本編シナリオより、ライターが勝手に抜粋するワンシーン。
今回は鳴海のイベントからの一場面です。
来年に迫った受験を無事乗り切るために
鳴海の家で勉強をしていた最中のこと。
気分転換しようという主人公の提案で、
自転車に2人乗りして
駄菓子屋に向かうという状況ですね。
主人公が突っ走り、鳴海はそんな主人公に引っ張られ、
苦笑いを浮かべながらも悪い気はしていない。
主人公もなんだかんだで、
鳴海が見守ってくれていることがわかっている。
そんな2人の関係が
よく現れているシーンと言えるかもしれません。
以上、ざっくりとではありますが、
鳴海のキャラクターについて語らせていただきました。
どうだったでしょうか。
無口な癒し系幼なじみ『榊 鳴海』との物語は、
ぜひゲーム本編でご堪能ください。
次回は
猫耳生徒会長『二ノ神 弓鶴』(にのかみ ゆづる)
にスポットを当てます!
それでは皆様、またお会いしましょう。
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ということで、
【神なる君と人物帖】第一項でした。
いかがでしたでしょうか?
少しでも【神なる君と】のキャラクターたちの魅力を、
皆様へと伝えることができれば幸いです。
鳴海は幼馴染だからこその『距離感』を持っています。
――近くて遠い、その心。
皆様、是非お楽しみに。
さてさて、続きましてはSSコーナー。
【神なる君と人物帖】に続き、
榊鳴海が主軸になったお話です。
それでは、どうぞご覧下さいませ。
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【神なる君と 挿話ノ一 秋の追想】
神社へと続く階段の上に座って、
朱に染まった秋の町を、ぼんやりと見つめていた。
なぜか、幼い頃のことを思い出している。
あいつと初めて会った日のことを。
泣いている俺に、あいつは手を差し伸べてくれた。
微笑んだあいつの顔が、夕日に赤く照らされていた。
あいつが差し出した手を、俺は――。
不意に頬に冷たい何かが触れて、現実に引き戻される。
顔を上げれば、咲耶が立っていた。
幼い頃そのままの笑顔で、俺を見つめている。
一瞬、自分がまだ思い出の中に沈んでいるような気がした。
「ぼーっとしてたね。声かけたのに、無反応だったよ」
彼女は笑って、俺の隣に座った。
頬に触れていたのはペットボトルの炭酸飲料だった。
階段の下にある自販機で買ってきたんだろう。
「これ、なに?」
「お礼。今日は、すごく手伝ってもらったから」
そう言って押しつけてくるので、仕方なく受け取る。
容器が反射する夕日を感じながら、俺は笑った。
「いらない?」
「いる」
彼女が俺の隣に腰掛ける。
「というか。
今日のお役目は終わったし、
もう帰ったかと思ってた」
「あ、うん……
話したいこともあったからさ」
少しはにかむように、彼女は視線を逸らした。
「……ありがとうって、言ってなかったから」
「ありがとう? 何が?」
「神様の仕事、いつも手伝ってもらってるでしょ。
そのお礼、全然してなかったからさ」
何が恥ずかしいのか、咲耶は照れたように頬をかいた。
「なんか改まって言うのも気が引けたし、
でも言わないのもなんだしって、
ずっと思ってて……」
「それで、それ……?」
「うん、まあ……」
咲耶は曖昧にうなずいた。
「お前は祀られる者で、俺は祀る者。
俺は当然のことをしてるだけ。
気にかけるようなこと、ないのに」
俺がそう言うと、咲耶は少し悲しそうに俯く。
「私、そんな風に思ってないよ。
神様とか神社の人とか、それ以前にさ。
……私たち、幼なじみじゃん」
咲耶は下を向いて小さな声で言って、
俺は少しの間黙った。
「……ありがとう、咲耶」
咲耶の悲しい顔を見たくなくて、そう言った。
ペットボトルに口をつける。
冷えた炭酸が、喉を通り抜けていく感覚がとても心地いい。
おいしいと言うと、咲耶はほっとしたように笑う。
昔から変わらない、
見ているだけで優しい気持ちになれるような笑顔だった。
並んで炭酸飲料を飲んで、町の景色を見つめながら、
今日のことをあれこれ話した。
「……ねえ、鳴海」
ふと、会話が途切れたとき、咲耶が何か言いかけた。
「鳴海ってさ……」
ためらうように俺の名前をもう一度呼んで、
結局言葉は続かず、咲耶は黙る。
「俺が、なに?」
「鳴海って……彼女とかいる?」
咲耶はあちこち視線をさ迷わせながらそう尋ねた。
「彼女?」
「ち、違うの。他のクラスの子がね、
なんか、鳴海のことが気になってて、
私に、彼女がいないか聞いてほしいって言われてさ」
咲耶は言い訳をするように早口で言った。
俺は咲耶を見つめ、咲耶は小さく息をついた。
「なんか変だね。
鳴海とこういう話すること、そんなにないからかな。
ちょっと緊張しちゃってるよ」
肩の力を抜いて、咲耶は微笑む。
「実は私も……ちょっとだけ、気になってたんだ。
最近、鳴海が遠くに行っちゃったような気がしててさ、
距離を感じることが、時々あって――」
「いない」
「え?」
「彼女なんて、いない」
咲耶はどこか安心したように、小さく息をつく。
「そうなんだ……」
彼女は迷うように言葉を切り、それから、
やはり小さな声で続ける。
「じゃあ……
好きな人とかは、いるの?」
思わず咲耶に向き直る。
けれど咲耶が何を思ってそう尋ねるのか、
俺にはわからなかった。
あの幼い頃に比べて、とてもきれいになったと思う。
それでも俺を見つめるまなざしは、
俺に手をさしのべてくれたあの時のままだ。
夕暮れに染められた姿、足元から伸びる影。
手を伸ばせば届く距離にあるのに、
なぜかとても遠くに感じる。
「鳴海?」
咲耶は不安そうに尋ねて、俺は仕方なく口を開く。
「……好きな人なら、いた」
「……過去形、なんだね」
「うん」
「どんな……」
何か言いかけて、咲耶は途中でやめる。
「どんな、何?」
「ううん。なんでもない」
彼女は気持ちを改めるように俺を見上げて、
それから笑った。
少し、悲しそうな笑みだったような気もする。
「そろそろ帰るよ。
今日はありがと。また明日、学校でね」
咲耶はゆっくりと、境内の階段を下りていく。
炭酸飲料を飲みながら、あいつの後ろ姿を見守った。
俺との関係が、少しだけ変わってしまったことに。
きっと時が経つにつれ、
互いの距離が徐々に離れていくことに。
多分、あいつもどこかで気がついているんだろう。
小さな頃、咲耶と一緒にいたときのことを思い出す。
100円玉を握り締めて、駄菓子屋に走った。
競争すると、いつも俺が負けた。
あいつはいつも、
店の中には入らずに、
俺が追いつくのを笑って待っていた。
あの頃の俺は、いつか咲耶と
離ればなれになるなんて
思ってもみなかった。
ずっと一緒にいるものだと、思っていたのに――。
階段を下りきったところで、
咲耶が振り向いてこちらに手を振った。
俺も小さく手を上げると、
咲耶は満足したように
緩やかな坂道を下っていく。
本当のことを言えたら、
どれだけ気持ちが楽になるだろう。
咲耶の小さくなっていく
後ろ姿を見つめながら、
そんなことを考えた。
幼い頃と何も変わらない、夕暮れの町の景色。
それとは反対に、
変わってしまった様々なことを思い出して、
俺はひとり、炭酸飲料を飲む。
幼い頃、この場所で――。
泣いている俺に、あいつは手を差し伸べてくれた。
微笑んだあいつの顔が、夕日に赤く照らされていた。
握った手の温かさがとても嬉しかった。
けれどそれは。
今はもう手の届かない、遠い昔の話。
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秋の暮れゆく日差し。
鳴海は、過ぎた日に何を想っているのか。
それを知るのは、彼自身のみ……。
秋の夕暮れってなんだか、
しんみりしてしまいますよね。
鳴海の心にも、
なにか物悲しい『想い』が
あるのかもしれません。
というところで、
今週のブログはここまで!
それでは本日も収録行ってきます。
記事更新は毎度おなじみ、アニキ中村Dが
やってくれているはず……
それではお土産を置きつつ、また次回、
皆様とお会いできることを願いまして――。
―ジョーでした。