みなさまこんにちは。
【CLOCK ZERO ~終焉の一秒~】担当、デザインファクトリーの島です。
またもやってきましたワリコミ。
ワリコミって唐突に現れるブログなので、じつは更新するたびに
みなさんに気付いてもらえているのかソワソワハラハラしているのですが(笑)
前回のワリコミブログを見てメールくださった皆様、ありがとうございました!
喜んで頂けて嬉しい限りです。折れた心の翼も復活しますよ……ええ……。
ところで先週は発売記念記事を担当させて頂きましたが、アムネシア発売おめでとう!
【神なる君と】や【ワンドオブフォーチュン2 ~時空に沈む黙示録~】も
数ヵ月後には発売ですし、色々楽しみです。
毎週のブログがなくなったので、各タイトルのブログを楽しく読んでいます(笑)
それでは、CZワリコミブログいってみましょうー。
今回も全力で大ボリュームです。よろしくお付き合いください。
▼発売延期につきまして
公式サイトでアナウンスさせて頂いておりますが、
【CLOCK ZERO ~終焉の一秒~ Portable】の発売日が10/13(木)に変更となりました。
楽しみにお待ち頂いている皆様方には大変申し訳ございませんが、
何卒ご理解、ご了承のほどよろしくお願い致します。
通称「ぽけっとCZ」の発売日は 10/13(木) です!
開発はひとだんらくしてソワソワするばかりですが
みなさま、どうぞよろしくお願い致します……!
▼このブログについて……
そうそう、前回のブログで私思ったんですが、
ポータブル発売前ということで、PS2版をプレイした方と未プレイの方、
どちらにも向けたブログ内容を心がけなきゃいけないなと。
でも……CZでそれは、ものすごくハードルが高い……!(涙)主にネタバレ的な意味で。
ということに気付きましたので……未プレイで「CZが気になっている」という方は
「更新終了タイトル」にあるPS2版のときの「CLOCK ZERO ~終焉の一秒~」ブログにて
11/25以前のものを読んで頂けると、どんな雰囲気かとってもわかりやすいと思います。
もちろん、これからもネタバレにはじゅうぶん気をつけるつもりですが、
やはりプレイした方へ向けたネタも混ざってしまうので……。
島がもっと気をつけつつフィーバーするという器用さを持ち合わせていれば
よかったのですが……すみません、だんだんわからなくなってきました(笑)
特にCZはちょっといろいろ特殊なので、どうぞよろしくお願いします……!
▼公式サイト更新情報
隔週でもろもろ更新させて頂いております。最近のピックアップをご紹介しますね。
・PV公開中!
PSP版のプロモーションムービーが公開されております。
PS2版とは違った雰囲気にしたいなあ……と、特に冒頭とラストの演出に違いをもたせてみました。
「終焉の一秒」と「そしてまた、ここから」が「おわりとはじまり」を表していたりします。
使用しているボイスもかなり変えているので、ぜひご視聴くださいませ!
・店舗特典公開中!
図書カードや缶バッヂやらポストカードやら、店舗さんによって色々ついてきます。
小冊子で書きおろしSSや図書カード描きおろしイラストを提供させて頂いている
店舗さんもありますので、今後の情報をチェックよろしくお願いしますね。
来週も色々更新予定ですので、お楽しみに!
▼ドラマCD第2弾、発売決定!!
ティームエンターテインメント様より、
ありがたくもドラマCD第2弾を出して頂けることになりました……!
わああ……! 第1弾のヘルズエンジェルズがびっくり好評だったようで
そのおかげです。つまり皆様のおかげです。ありがとうございます……!
そして、な、な、なんと!
こちらのドラマCDにはゲームの主題歌をご担当頂いた「love solfege」様の
書き下ろし新曲が挿入歌として収録されるという豪華仕様です!!!
いやもう、ホント、感無量でございます……。
前からドラマCDで物語と音楽の融合をどうしてもやりたくて、お話を頂いた際に
「love solfegeさんに書き下ろして頂けたり……しない……ですかね……」と
ダメモトで言ってみたら、先方が「やりましょう!」と即答してくださいました。
もちろんその楽曲は「CZ」のイメージソングとして新規に作って頂いたものです。
そのためドラマCDの物語を盛り上げる演出としても一役買っていますので、
ぜひぜひドラマと一緒に楽しんでいただきたいです。
今回のドラマCDは「いつかCZでやりたい」と思っていた、ひとつのある物語です。
CZという作品(問い)に対する、ひとつのアンサーストーリーになっています。
中身のご紹介はまた収録が終わったあとにでもワリコミにきますね。
賑やかで笑えて、ほっこり温かくて、しんみり切なくて、ちょっぴり甘酢っぱい。
そんな彼らの「青春」がつまった一本になっていますので、ぜひぜひお楽しみに!
発売は10/26です!! お忘れなくー!
▼予約特典ドラマCD 紹介!
さてさて、今回のメインのひとつ。PSP版の特典関連のご紹介です。
まずは予約特典にいってみましょう。今回の予約特典は、ズバリ
-------------------------------------------------------------------
「シチュエーションボイスCD 『なんでもない幸せな、ある日のこと』」
出演:浪川大輔、前野智昭、鳥海浩輔、杉山紀彰、石田彰
CASE.1 「愛しいひとの寝顔」
CASE.2 「毎日が記念日」
CASE.3 「七夕の夜」
CASE.4 「海に降る雨」
CASE.5 「未来占い」
-------------------------------------------------------------------
このCDはですね。一言で言えば、ただの
拷問
です。
いえ、お嬢さま方には喜んで頂けると思うのですが、
それと同時に甘っっっいボイスと羞恥と戦うことになるというかなんというか。
【効能】
・耳が鍛えられます。
・やめろぉお……やめろぉぉぉ……!
・聴きすぎると動悸・息切れ・眩暈を起こすかもしれません。
……冗談は置いといて。いや、ニュアンスは本当ですが。
あ、CD冒頭でも注意してるんですが、盛大なネタバレというか
クリアしていない方からすると「誰このひとたち?」くらいに全員ED後前提なので
ゲーム本編をクリアしてからお楽しみくださいね。ネタバレを回避するのが難しい
タイトルで本当にすみません。よろしくお願いします。
ゲーム本編では主人公視点ですから、攻略対象キャラ視点での心情というのが
がっつり語られるのは珍しいです。(CZ本編はどいつもこいつも想いダダ漏れですが)
なのでこのCDでは彼ら視点で語られる気持ち、というのをさらに深く感じられる
のではないでしょうか。ひとつのシチュも、かなり長めの濃い内容になっております。
ゲーム本編でも糖度にジタバタした方には、かなり攻撃力が高そうですが……。
それでは、オススメセリフと共に、ちょろっとご紹介しましょう。
-------------------------------------------------------------------
CASE.1 「愛しいひとの寝顔」
「そんな可愛い反応されたら、もうだめだよ。
……キス、させて」
本当にお前はなんなのもうやめてくれる!?
とリアルに叫びだしたくなる自重しないトップバッター。いつものことです。
机に突っ伏したら負け。負けるお嬢さんが何人いらっしゃるか気になります。
CASE.2 「毎日が記念日」
「一緒に暮らすための準備、って……なんか恥ずかしいよな。
しかもちょっと、気が早いし。なんか浮かれてる新婚みたいじゃないか」
盛大な独り言ですね。
なぜ彼はこんなにも独り言大爆発なのだろうか。ひとりでぐるぐるして迷走します。
何年経っても、結局のところ意地っ張りな彼の、かわいい独り言が聞けます。
CASE.3 「七夕の夜」
「……あなたの声が、聞きたかったんですよ」
恥ずかしい。
いやみんな恥ずかしいですけど、なんかシチュエーションが恥ずかしいです。そわ……。
相変わらず役者さんが秀逸すぎて、話が進んでいくにつれの彼の心情変化がお見事です。
CASE.4 「海に降る雨」
「ひっでーツラ。ははっ、泥だらけだぜ?
きれーな顔が台無しじゃねえか。くく……」
THE★青春。
もう導入のシチュエーションがベタすぎて何年前だああああもう恥ずかしい!!
普段の穏やかな彼、というのが本編以上にわかりやすいのでお勧めです。
根本はもちろん変わらないので、その性質を知っていると尚更…………な感じ。
CASE.5 「未来占い」
「はぁ……はぁ……お、恐ろしかった……。
もう少しでそなたが儀式のイケニエにされてしまうところであった。はぁ……」
ギャグか。
とツッコミたくなる導入ですが、もちろんギャグだけではありません。
まあ、つまりは通常運転です。ほっこり温かい、包容力のある彼との「ある日」。
-------------------------------------------------------------------
……なんか後半にいくにつれ、ギャグみたいになってるぞ?
いや、ちゃんとシチュエーションCDという名に沿って作った……はずです。
とりあえずニヤニヤできるコンテンツになっています。ツッコミもできます。
ということで(笑)皆様のご予約お待ちしております!
▼限定版特典ドラマCD & 小冊子「同窓会のお知らせ」紹介!
さて。これまでCZ本編はもちろん、派生ものを作るときは決まって
「冒険しすぎじゃないだろうか……」と頭を抱えているのですが
今回も思いきり冒険してみました。
いや、CZで一度はやりたいネタだったのですが、こんなところで実現するとは(笑)
まずは限定版ドラマCDの紹介にいってみましょう。
-------------------------------------------------------------------
タイトル:「海棠鷹斗(12歳)がタイムマシンの開発に成功しました」
出演:浪川大輔、前野智昭、鳥海浩輔、杉山紀彰、石田彰、須藤翔、松本さち
あらすじ:
――これは、ひとつの『可能性の世界』。
社会科見学と称し、鷹斗の研究所を訪れた課題メンバー。
物珍しい機械に目を輝かせる彼らだったが、
終夜が立入禁止区域であるものを発見し、勝手に操作してしまう。
時と、場所と、人物。すべての条件が『偶然』を呼び起こした時、
鷹斗の研究が暴走を起こし、課題メンバーは眩い光に包まれる。
そして、見覚えのない場所に飛ばされた鷹斗たちは、
「俺は――キング。この世界の王様だ。はじめまして」
そこで『壊れた世界』の『王様』と出会うのだった。
-------------------------------------------------------------------
……えっと。つまり、そういう、ことです(目を逸らす)
ちなみにコレ。ギャグのようなタイトルですが、じつは「シリアス」です。
ギャグ部分……というか、全てをわかっていればわかっているほどニヤニヤできるシーンが
多々散りばめられていますが、基本的には本編の設定に沿った「アナザーストーリー」です。
(ネタバレどころではないので、本編クリア後にお聞きくださいませ……!)
ある意味、ドラマCDという媒体だからこそできる設定なんですよね。
本編に組み込むのは難しいので……。いや本編にもできれば組み込みたかったネタなんですが(笑)
そして恐らくこれまでの限定版ドラマCDでもトップを誇るボリュームです。やっちまった。
ちなみに、全てにおいてネタバレどころじゃないネタバレのため、台本抜粋ができません。
PSP版で初めてCZをプレイする! という方がほとんどだと思いますので……。
今回はセリフのみ抜粋のご紹介といきましょう。
どれが誰のセリフかは、察してください(笑)
-------------------------------------------------------------------
「俺は――キング。この世界の王様だ。はじめまして」
「これまた、面倒な質問を。頭がよすぎるのも困りものですね」
「ボケてんじゃねえっつーの! 殴るぞ!」
「む。何用だ? 来客用の菓子ならば、苺大福で頼む」
「はは。ほんっと、子供って可愛らしいですねー」
「――って、おい! なんでオレを連れてくんだよ!?」
「……あなたが王様、っていうのが真実なら。
どう考えても、この世界は普通じゃない」
「犯罪者だかなんだか知りませんが、央に危害を加える気なら許しません。
ぼくが相手になります」
「自分を危ない奴だって自覚してない奴ほど、危ないんだよ。
あいつに変なことする気なら、なにがなんでも警察に
つきだしてやるからな。……離せ!」
「……ルーク? 笑いを堪えるのは身体に悪いよ?」
「……ここは……。ただの、壊れた世界だ」
「いい大人が、ガキ相手に本気になってんじゃねーよ。
こいつ殴るつもりなら、相手になるぜ」
「……仲間、か」
「なんかりったんがピンチだよ!? どうしよう……!」
「……あなたはこの世界のこと、どう思います?」
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
フーゥ!!(なに)すごいシリアスっぽい! いやシリアスなんですけど……。
改めて音源聞いても、色々な意味でシリアスなのかギャグなのかわからなくなった。
この不思議な気持ち、ゲームプレイしてくださった皆様ならわかって頂けるはず。
はい、実際聴いてください(笑)
・小冊子「同窓会のお知らせ」!
これがまたやらかしましたよ。この小冊子、なんと9割9分が「かきおろし」です。
ぎゅーぎゅー詰まっています。夏目ウタの描きおろしイラストやちびきゃら画廊、
ボリュームたっぷりの書き下ろしSSが3本収録された40ページの書き下ろし小冊子!
SS(ショートストーリー)は
・秋霖学園同窓会
・カクテルパーティー ~政府side~
・カクテルパーティー ~有心会side~
の3本立てでお贈りします。え? タイトルがおかしいって? おかしくないおかしくない。
カクテルなパーティーですよ。ええ。つまり、「飲み会」ですよ(笑)
あまりのカオスっぷりに、色んな検閲に引っかからないかとハラハラしましたよ(笑)
いや健全ですよ。もちろん健全なんですけど、ホント約5名ほど飲むと厄介……どころじゃない
奴らがいるもので……。さて5名とは誰のことでしょう。当ててみましょうね。(バレバレです)
こちらのSSもちょっとだけセリフ紹介してみましょうか。3本のうちどのお話かは伏せます。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
「いつもよりずっと、気持ちがおさえられないんだ。君が隣にいるだけで、ドキドキが止まらない」
「あの、ぼくらが話してる間、一体なにがあったんですか。撫子さん半泣きですけど」
「ずいぶんドキドキしてますねー?」
「ふ……楓。そなたこそ、私の力を侮るでないぞ」
「ぶはっ、ぶくく……やばい。今、りったんがボストンバッグ持って雨の中たたずんでる光景が見えた」
「オレがあんたの日常、理性。……壊してやろーか」
「撫子……。オレは、お前を手に入れるために必ず勝つ」
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
読み返したら正しい意味でカオスだった。
キングが相変わらず自重してなかったりビショップが理性飛ばしてたりルークが抜け駆けしようとしてたり
放浪者が叫んでたり猫みたいになってたり反逆者が美味しいとこ持ってったり哲学者がぶち壊したりしてます。
「秋霖学園同窓会」のほうは「あのキャラ」がメインばりに出張っていたり……おっと、ここまでにしときましょう。
あ、あと画像もチラ見せ。ウタさんの小ネタが盛りだくさんすぎて、チラ見せ抜粋するのも大変だった(笑)
スタッフで頑張って作った一冊なので、ぜひお楽しみ頂けると嬉しいです。
▼8月バースデー!!
央(8/6)&寅之助(8/22)ハッピバースデー!!
っということで8月生まれ組を一緒に祝っちゃえ! とやってまいりました。
しかもこの2人、同じクラスだったりする。6-C組コンビ。
ガンガンいこー!な央と、おい引っ張んなうぜえケーキがあるなら行く、なトラくん。
意外と相性はいいんじゃないかなと思っていたりします。正反対なんですけどね。
前回鷹斗誕をやったので、「よし、せっかくだから8月組もお祝いしよう!」と
いそいそ準備してたら、やさしいスタッフ数名がいろいろ協力してくれました。
まずはウタさんがイラスト描いてくれたよ! ちょっとこれかわいくない!? なにこれ!(笑)
トラと央が誕生日なんだよーウタさん。ブログでお祝いやるんだよーチラチラ。
と言ったら描いてくれました。ありがとう……! しかも服がスーツだよ。すごく似合う(笑)
では今回も、ささやかですが小話にいってみましょう。どうぞー。
--------------------------------------------------------------
~Nakaba's Birthday in 英家~
@円
「撫子さん。
どうぞ、入ってください」
@撫子
「お邪魔します。
……そういえば、ご両親はお留守?」
@円
「はい。昼間は仕事がありますので。
夕方までには戻ってくると思います」
@撫子
「そうよね。だって今日は央の……」
@央
「円おかえりー。もー、朝からどこ行ってたのさ。
何も言わずにでかけちゃうなんてひどいよ!
今日が何の日か忘れちゃったの?」
@円
「ただいま帰りました。
出かけるときには、央はまだ寝ていましたので。
テーブルの上に書置きを残しておいたはずなのですが」
@央
「え、そうだった? 全然気付かなかったよ」
@円
「すみません。
央が気づく場所にきちんと置いておくべきでした」
@央
「いやいや、そういうことなら仕方ないよね。
で、どこ行ってたの……って、あれ? 撫子ちゃん?」
@撫子
「あ、お邪魔してます。
ごめんなさい、いきなり押しかけちゃって」
@央
「ううん! そんなの気にしないで!
いらっしゃいっ。どうしたの?」
@撫子
「ええと……円に誘ってもらって」
@円
「ちょっと用事があったので、
撫子さんに付き合ってもらっていたんです」
@央
「へー、そうなんだ。
……んんっ!? それって、もしかしてデート!?」
@撫子&円
「は?」
@央
「なるほど、それで円ってば昨日からそわそわして落ち着かなかったんだ!
僕の誕生日なのに朝からいないから寂しいなって思ったんだけど、
そういうことなら仕方ないよね」
@撫子
「ちょっと待って央。
ひとりで話を進めないで」
@央
「大丈夫だよ、撫子ちゃん。
僕は大事なところでは、ちゃんと空気を読むからね」
@撫子
「だから、違うってば」
@央
「そっか……円も大人になったんだね……!
お兄ちゃんとしては、ちょっと寂しいけど」
@撫子
「円、黙ってないで誤解をといて」
@円
「そうですね。
本来であれば、兄である央の言うことに
弟の僕が反論することなど許されませんが……
このままでは話が逸れて目的を見失ってしまいそうです」
@撫子
「ええ、そうね。
せっかく色々とがんばって準備したのに」
@央
「準備?」
@撫子
「ええっとね、央。
私と円が今日一緒だったのはべつにデートとか……
そういうことじゃないのよ」
@円
「撫子さんのお宅のキッチンをお借りしたんです」
@央
「キッチン? なんでわざわざ撫子ちゃんの家に?
あ、もしかして鷹斗くんみたいに何かおもしろ実験でもしてたの?
確かに、うちのキッチンで爆発が起きたら困っちゃうもんね。
んー、でもそれなら僕も一緒にやりたかったなー」
@撫子
「……あのね、央。
私の家のキッチンでもそんなことされたら困るわよ」
@円
「そうですね。
それに、鷹斗さんのような爆発を料理で起こすのは
逆にとても難しいです。画期的な発明レベルです」
@央
「鷹斗くんの料理って、途中まではちゃんとできてるのに
ちょっと目を離した瞬間におもしろいことになるから不思議だよね。
……うーん。でも、もしかしたら、あれが僕の求める
未知の料理へと続いているのかもしれないなあ……」
@撫子
「ええと、また話が逸れていきそうだから戻してもいいかしら」
@央
「ええと、鷹斗くんが調理実習できんぴらごぼうを作った時に
チョコレートを入れようとした話だっけ?」
@撫子
「少しも合ってないわ」
@円
「撫子さんのお宅でキッチンをお借りした話です。
……実は、これを作ってました」
@央
「これって……ケーキ?
……ん? ケーキ? って、もしかして……」
@円
「お誕生日、おめでとうございます。央」
@央
「…………!」
@撫子
「おめでとう、央!」
@央
「……もしかして、お母さんたちが
『今年は特別なケーキを用意してるから何も作らないように』
って言ってたのって……」
@円
「はい。
央は毎年ケーキを作ってしまうので」
@撫子
「央の作るケーキはとってもおいしいけど、
たまには、他の誰かが自分のためにが作ったケーキを
食べるのもいいんじゃないかしらって」
@央
「ってことは……。
円と撫子ちゃんふたりで作ってくれたの!?」
@撫子
「ううん。私は、ちょっと手伝っただけ。
ほとんど円がひとりで作ったようなものよ。
円ってば、すっごく手際が良いんだもの」
@央
「……っありがとう、ふたりとも!
すっっっっごく嬉しいよ!!」
@円
「……央の作ったものには敵いませんが」
@央
「そんなことない!
ふたりが作ってくれたってだけで、すっごく嬉しいんだ。
うわああ、本当にこれがサプライズってやつだね!!」
@円
「そう、ですか。
……央に喜んでもらえて、ぼくも嬉しいです」
@央
「ありがとう。円、撫子ちゃん」
@撫子
「どういたしまして」
@央
「今まででいっちばん嬉しい誕生日かも!
本当にありがとう、ふたりとも!」
@撫子
「……央が喜んでくれてよかったわね、円」
@円
「……撫子さん。央にケーキを贈るように
アドバイスをしてくださってありがとうございました。
ケーキ作りは央の得意分野なので、ぼくが作ったもので
あんなに喜んでもらえるとは思いませんでした」
@撫子
「『誰かが自分のために』してくれることは、
なんだって嬉しいわよ。円だってそうでしょう?」
@円
「……そうですね。
多分、嬉しいと思います。
今……ぼくも、嬉しいと思っていますので」
@撫子
「え?」
@円
「撫子さんがぼくに協力してくださったことを
嬉しいと感じています。だから……その、」
@撫子
「……い、いいのよ。そんな」
@央
「ふたりとも、何こそこそ話してるの?」
@撫子
「央が喜んでくれてよかったわねって話よ」
@央
「うん、すっごく喜んでるよ!
ねえねえ、せっかくだから他の皆も誘わない?
僕らだけで食べるのはもったいないよ!」
@円
「央がそう言うのなら……」
@撫子
「そうね。大きなケーキだし、央たちの
ご両親の分を入れても食べきれなさそうだものね」
@央
「うんうん、それじゃさっそく皆に電話しよう!
すっごく楽しいパーティーになりそうだね!」
--------------------------------------------------------------
~Toranosuke's Birthday in 路地裏~
@撫子
「ねえ、終夜。
トラの行きそうなところなんてわかるの?」
@終夜
「案ずるな、撫子。
あやつの行動パターンなら把握しておる。
……うむ、思った通りだ。いたぞ」
@撫子
「え……あ、本当だわ。って、どうして路地裏?」
@終夜
「当然、不良のテンプレだからである」
@撫子
「……そういうもの……?」
@寅之助
「ん? ……ンだよ、お前らか。
こんなとこで何やってんだ?」
@撫子
「それは私のセリフよ。
でも、会えてよかったわ」
@寅之助
「あ?」
@撫子
「お家に伺ったら、出かけたって言われて
終夜と一緒に探してたの」
@寅之助
「……何の用だよ。まさか、夏休みだっつーのに
わざわざ説教しに来たんじゃねえだろうな」
@撫子
「ち、違うわよ!
いつも口うるさいみたいに言わないで」
@終夜
「うむ。我らはそのようなことのために
そなたを探していたのではない。
……寅之助、今日が何の日かわかっておるだろう?」
@寅之助
「さあな」
@終夜
「!? なんと……!
そなた、知らぬと申すのか」
@寅之助
「休み中は日にちの感覚なんかねえし。
今日が平日なのか休日なのかとか、
いちいち考えねーっつの」
@撫子
「もしかして、それでこの間の登校日に来なかったのね」
@寅之助
「あー……そんなんあったかもな。
つか、覚えてても行かねえし。
なんで貴重な休み潰してまで
学校なんざ行かなきゃなんねえんだよ」
@撫子
「確かに少し面倒かもしれないけど、
一応決められたことなんだし……」
@寅之助
「……ンだよ。お前ら結局、説教しに来たのか?」
@撫子
「あ……ごめんなさい。
トラに用事があったのよ。
その……お説教じゃなくて」
@終夜
「そうだぞ、寅之助。
そなたに伝えるべき言葉があって探しておったのだ」
@寅之助
「だから、なんなんだよ。
用があるならさっさと言え。
つーか、いい加減この暑さの中
外で立ち話っつーのもきついんだが」
@終夜
「うむ、そうだな。
では、撫子。私が『せーの』と声をかけたら言うのだぞ」
@撫子
「ええ、分かったわ」
@寅之助
「なんなんだ、お前ら?」
@終夜
「せーの……」
@撫子&終夜
「誕生日、おめでとう!」
@寅之助
「…………………………は?」
@終夜
「何をきょとんとしておる。
今日は、そなたの誕生日であろう」
@撫子
「本当はね、みんなでお祝いしようって話してたんだけど
トラ、そういうのあまり好きじゃないかなって。
だから、他の皆からはメッセージとプレゼントだけもらって
私達ふたりで伝えに来たの。おめでとうって」
@寅之助
「……………………」
@撫子
「それから、ケーキもあってね。
ええと、ずっとトラのこと探してたから、
暑い中持ち歩いてたら傷んじゃうだろうって
終夜の家の冷蔵庫に入れてあるんだけど」
@終夜
「央特製だからな。きっと美味であろう。
……案ずるでないぞ、寅之助。
『とらくん、おたんじょうびおめでとう』と
書かれたチョコプレートはそなたのものだ。
奪ったりはせぬ。……いささか、惜しいがな」
@寅之助
「…………」
@撫子
「……トラ?」
@終夜
「どうした、寅之助。
先ほどから呆けておるが、声も出ぬほど嬉しかったのか」
@撫子
「……もしかして、こういうの迷惑だった?」
@寅之助
「や、想定外っつーか……。
誕生日とか、いちいち喜ぶようなガラじゃねえし、
そもそもまともに祝ったことなんざねえからな」
@撫子
「え……」
@寅之助
「あー……まあ、お前はお嬢様だし女だから
そういうの嬉しいかもしんねえけど。
男はべつに誕生日だからって浮かれたりしねーんだよ」
@撫子
「そういうものかしら。
確かに理一郎は誕生日のときも仏頂面してるけど……。
あれはパーティーで挨拶まわりするのが嫌だとか言ってたわね」
@終夜
「ふたりとも、こうしていつまでも
外で立ち話をしているのも暑いだろう。
私の家でケーキを食べながら祝わぬか?」
@撫子
「ええ、そうね。
お言葉に甘えて、そうさせてもらうわ。
行きましょう、トラ」
@寅之助
「おい、引っ張んな。
……ったく、しょうがねえな」
@撫子
「……あら? 今日は素直なのね」
@終夜
「よっぽど嬉しかったのであろう。
うむ。私の胸で泣いてもよいのだぞ」
@寅之助
「うっせえ。誰も嬉しいとか言ってねーだろうが」
@撫子
「ふふ。央の作ってくれたケーキ、楽しみね。
そういえば私もまだ見てないけど、どんなケーキなの?」
@終夜
「央特製、5段重ねバースデー寅之助スペシャルだ」
@寅之助
「5段重ねって……どんだけデカいんだよ、それ。
つか、よくお前ん家の冷蔵庫に入ったな……」
@撫子
「私達だけで食べきれなそうね」
@寅之助
「…………」
@終夜
「どうした、寅之助。置いていくぞ」
@寅之助
「あー……おい、時田、撫子」
@終夜
「む?」
@撫子
「なあに?」
@寅之助
「一応、礼は言っとく………………ありがとな」
@撫子
「え? ごめんなさい、なんて言ったの?」
@寅之助
「なんでもねーよ。おら、さっさと行くぞ」
@終夜
「いや、重要な言葉であったのだろう。もう一度言うがいい」
@寅之助
「なんでもねーっつってんだろ。
っつーかお前、聴こえてたんじゃねえのかボケ殿」
@終夜
「ふふ、なんのことやらわからぬな」
-------------------------------------------------------------------------------
誕生日パーティーとか、子供の頃はやったなぁ……!と微笑ましくなりました(笑)
さて、これで終わり……と思いきや。じつはもうひとつ。
「トラと央が誕生日なんだよー。央特製のガトーショコラが食べたい」と川崎Dに言ったら
まさかの
本気で
作ってくれた。
ちょ……おまえ、いいやつだな……!(涙)ぶわ……。
感動しました。
「央作だから字を汚くしてみました!」とか言ってたけど
央は料理プロ級だからデコレーション的なものは達筆なはずだぞ!(笑)
せっかくなので、みんなでいただきました。
しかしじつは、諸般の事情で島はこのとき不在で、いわたDに
「島さんマジ空気読め(笑)なんで本人いないんだよ!」と
ツッコミをくらいました。私だって入刀したかったよ!央のケーキ!
ごちそうさまでした。
優しい川崎Dが島のためにチョコレート部分残しておいてくれた。
誕生日は過ぎてしまいましたが、ぜひみなさまも祝ってあげてください。
改めて、央&寅之助ハッピーバースデー!!
▼さらにおみやげ!!
相変わらずワリコミにくると、こう、出し惜しみとか自重とかの言葉を忘れます。
そんなわけでまたも大ボリュームでお届けしてきたCZブログですがお別れの時間です。
しかし! さらに!
ツンデレお兄さん(T.S氏)が、またもブログ限定壁紙を作ってくれましたよ!!!
もう最近、T.Sさんが優しくてむしろ心配になります。デレ期到来(笑)
「影」をテーマにした鷹斗と理一郎の壁紙、
そして物語上でも「対」になる存在である、「反逆者&寅之助」と「ビショップ&円」の壁紙、
最後には雑誌の表紙風で終夜をお贈りします。わたし雑誌の表紙風がすきです(笑)
よろしければDLしてお持ち帰りくださいねー!
それでは、今回はこのあたりで。
メールいじりとか、PSP版の追加要素についてとか、
書きたいことたくさんあるので、またきます(笑)
では2011年10月13日発売、【CLOCK ZERO ~終焉の一秒~ Portable】。
ぜひぜひよろしくお願いします! またお会いしましょう~。