オトメイトスタッフブログをご覧の皆様、こんにちはー。
【夏空のモノローグ】担当、デザインファクトリーの一(にのまえ)ジョーと申します。
第24回更新。
いやーブログを重ねるたびに秋めいていきますね。
肌寒いというか、『寒い』ですよね。
白湯のおいしい時期です、ええ。
あ、今日は少しお知らせもありますので、
しっかり見ていってくださいね。
さてさて、世間はすっかり秋空ですが!
今日も変わらず、
【夏空のモノローグ】blogスタート~。
『夏空最新情報』
先週に引き続きの告知となりますが……
オトメイトモバイルにて
本作【夏空のモノローグ】の
キャラクターメール配信が決定しましたー!
配信日は 10月20日 から!
皆さん、お見逃し無く!
夏空好きな皆様にとって、
必ず喜んでいただける内容だと思います!
【夏空のモノローグ】キャラクターメール。
ご期待下さいませ!!
ss項目を細分化、
各項目にリンクを作成しました。
【夏空のモノローグ】ss一覧
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■ss第1回 木野瀬一輝と笑顔の練習
いつもと変わらぬ日々の中。
コンプレックスである怖い顔を克服しようと、
笑顔の練習に励む木野瀬。
だけど、その行為はあらぬ誤解を招いてしまい――!?
■ss第2回 午睡
蝉の声がどこか遠くに聞こえてくる、夏の部室。
浅浪の入れてくれたコーヒーが、ささやかな湯気を立てる。
ループの中で思う、彼の心とは。
■ss第3回 男子高校生+教師による日常会話の一例
目指すは女心を理解した、完璧な男!
カガハルの恋愛相談に引っ張り出された
木野瀬・篠原・浅浪の結論は……
■ss第4回 あの坂道の向こう側
「死者に対するあらゆる儀式は、
死者のためにあるわけではない。
残された者のためにある」
沢野井の言葉の中にある真実とは。
陽炎たゆたう、坂道での物語。
■ss第5回 渚
黄昏に染まる中で、繰り返す波音。
沈み行く日に、姿を変える夏空。
それを映す、一対の瞳。
夕暮れの海岸にて、篠原の綴る1ページ。
■ss第6回 部長のタメになるツリー・ループ講座
自称・天才科学者、沢野井宗介。
彼は唐突にループ終了を提唱する。
その時刻は――10秒後!?
■ss第7回 夢の中
移り変わる風景。
浮かんでは消える、小さな記憶の断片。
謎の少年、綿森の抱くモノとは。
■ss第8回 7月21日
科学部最後の日まであと一週間と迫った、7月21日。
今日も変わらずに科学部の面々は過ごしている。
もう少しで、皆がバラバラになることなど
心のどこかで否定するように――。
■ss第9回 7月28日
7月28日。
――それは、世界から明日が失われる1日前の物語。
■発売記念ss
7/29日、【夏空のモノローグ】発売に伴って公式サイトにて公開されました、
発売記念ss!
内容はゲーム本編とは違った構成となっていますが、
科学部らしさをたっぷりと詰め込んだssになっていますので、
まだ買っていないんだけど、
『夏空ってどんなゲームなのかな~……』と気になっている貴女!
体験版とあわせて、お試しな感覚で楽しんでいってくれれば嬉しいです!
■募集ss第1回 光の華
参道に並ぶ露店。
花火の光。
遠くから届く祭り囃子。
土岐島市の夏祭りにて、ある賞品のために
科学部メンバーが熱いバトルを繰り広げます。
……賞品はなにかって?
もちろん『葵と二人きりで花火を見る権利』です!!
■募集ss第2回 永遠
科学部、夏の合宿。
熾烈を極めるアヒルさんボート対決、
枕投げ戦争。
そして。
混浴温泉で起きた、『カガハル人生の一大イベント』とは……!?
■募集ss第3回 虹色の時
ループの調査中、雨に降られた二人はバス停で雨宿りをすることに。
屋根を叩く雨音に包まれながら、少しだけ距離を縮める二人。
甘酸っぱく、どこか切ない、
雨が降り、雨が止むまでの小さな物語。
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■バナーキャンペーン結果発表
ゲーム発売まで、公式サイトにて行われていましたバナーキャンペーン。
その際の質問、
・『ゲームで気になる所は?』
・『夏休みを一緒に過ごしたいのは?』
・『好きな季節は?』
といったアンケートの集計結果が発表されています。
■【夏空のモノローグ】製作秘話
本作を製作するうえでの、
企画・構想の逸話など、作品への真摯な想いが綴られています。
プレイ前、プレイ後、どちらで読んでも問題ありませんので、
一度は読んでいただけると幸いです。
さぁー!
今日もスタッフを紹介――とか言いつつ、
う、生まれr
突発SS : ツリー、それは。
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「――あれ、もうみんな来てたんだ」
遠慮がちに部室の扉を開くと、そこにはみんながいた。
「部長以外な。
あの人、いきなり立ち上がったと思ったら、
『しぃまったああああああああああ!!!
沢野井式惑星創生機能付ガスコンロをつけっぱなしで来てしまったああああ!!!』
とかなんとか言って、大慌てで帰ってったよ」
「わ、惑星創生……ガスよりなにより、
そっちのほうが危険な感じがするね……」
全くだ、と木野瀬くんはため息をこぼす。
「というか、小川も来るの遅かったな。
……あ、今、お前の分もコーヒー淹れるから。
座っててくれ」
木野瀬くんはそう言って立ち上がると、
私の分のコーヒーの準備をし始める。
「え、そんな。いいよいいよ」
「まあ、そういうなって。
せっかく顔の怖い木野瀬が淹れてくれるんだ。
ありがたくもらっとけ」
ゆっくりとコーヒーに口をつけ、
浅浪先生が笑いかけてくれた。
少し悩んだけれど……
確かに、せっかくの人の好意を
無下にするのは気がひけてしまう。
私は一人納得して、頷いた。
「うーん……わかりました。
それじゃご馳走になります」
「というか。
今、先生の台詞に聞き捨てならない
単語が混じっていた気がするんですが……」
「いーから、いーから。
レディーを待たせないで、とっとと淹れてやれ」
「……はいはい。
言われなくてもやりますよ」
そういってコーヒーを淹れてくれる、木野瀬くん。
その姿は後ろから見ていても、手馴れている。
やっぱりコーヒーが好きなんだなぁ。
当たり前、といってはおかしいかもしれないけれど。
私は彼のその姿になんとなく嬉しくなった。
「葵先輩! おはよーございます!
ささっ、俺の隣りの席へどうぞ!」
と、カガハルくんが勢いよく立ち上がり、
自分の隣りのパイプ椅子をひいてくれる。
しかも、そこにわざわざ
ハンカチを広げてくれる。
「え? え、えっと……カガハルくん?」
最近読んだ少女漫画に出てくるキザなお兄さんが
そんなことをしていたのを思い出して、
ちょっと戸惑ってしまう。
「さあさあ、座ってください葵先輩!
小汚い部室の安っぽい椅子ですが、
どーぞどーぞ!」
「あ」
と、篠原くんがテーブルの上に
コーヒーをこぼしてしまった。
だいぶ飲んでいたようなので、
それほど多量ではなかったけれど、
どんどんとコーヒーは広がっていく。
「あーっ!
おま、コーヒーこぼすなよ!
もー、なにしてんだよ篠原!」
「いや、悪気はないんだ、カガハル。
どうしてだかお前の声を聞いていたら、
悪寒がして手が滑ったんだ」
「その言葉からは悪気しか感じ取れねーよ!」
「うわ。オイオイ、勘弁してくれ。
俺のプラモにコーヒー臭が染み込んだら
どうしてくれるんだっつーの」
言うや否や先生は素早く立ち上がると、
『カガハル』くんのハンカチで被害を最小限に留めた。
「ふぃー、まったく。
気をつけろよなー篠原……ってええええ!」
「な、なんなんだよ、カガハル。
何をそんなに叫ぶことがあんだよ」
「ちょっとー!
葵先輩と俺のラブラブ大作戦のキーアイテム、
『ハンカチ』をなんてことに使ってるんですかー!」
「なんてことって……コーヒー拭くこと?」
「そこにティッシュあるでしょうがー!
なんでソレ使ってんですかー!」
「……お前なぁ、地球資源を大切にしなさいよ。
ティッシュ10枚必要なところを、ハンカチ一枚で済ませる。
時代はエコロジーなんだぜ?」
「ぬおおお……!
なんかよくわかんないけど、
先生の言ってることが正しいっぽい……!」
「それに小川先輩も無駄使いするような男より、
エコロジーな男の方が好きなんじゃないか?
ねぇ、小川先輩?」
と、篠原くんから急に話題を振られて困ってしまう。
「え? え、ええっと、
無駄使いはよくない……よね?」
すると、カガハルくんはハッとなったようにして、
なぜかその場で一回転。
「わかりました!
不肖カガハル、本日よりエコロジーな男になりたいと思います!
ムダ ・ ダメ ・ ゼッタイ!」
「そ、そうですか……」
「まぁ、カガハルの場合、
既にその存在がムダだけどな」
「んだとー!」
と、カガハル君は部室のダンボール箱の中から
《対宇宙人用》と書かれた紙の貼りつけられた、
虫取り網を取り出してきた。
そして武器のつもりなんだろうか、
『ホァター!』と叫びながらくるくるとそれを回し始めた。
……でも、部室が狭いので回すたびに、アチコチにぶつかっていたけど。
と、勢いよく振りまわしている最中、
カガハルくんの手元が狂ったのか、虫取り網がすっぽ抜けるような形で
飛んでいってしまった。
『失敗失敗』とばかりに、
笑顔を見せるカガハルくん。
けれど、わたしたちは誰一人、
笑顔を見せることはなかった。
いや――できなかった。
「カガハル」
コーヒーメーカーがしゅわしゅわと小さな音を立てる中、
その声はやけにはっきりと聞こえた。
それと同時にどうしてだか、
部室の中の気温がさっと2・3度、
低くなったような悪寒を感じた。
声の主は――木野瀬くん。
木野瀬くんの頭にはすっぽりと虫取り網が被され、
さらにその衝撃が影響したのか、彼の手元には
コーヒーの粉末が散乱していた。
木野瀬くんの肩が微かに震えているように見えるのは、
気のせいだろうか……。
「座れ」 「すみませんでしたっ!」
と、次の木野瀬くんの言葉とほぼ同時、
カガハルくんは勢いよく自分の席に戻っていた。
そして小刻みに震えながら
『怖くない怖くない』と、
なにかをつぶやいていた。
結局カガハルくんの隣りの席には、
コーヒーを吸ったカガハルくんのハンカチが鎮座していた。
……あとで、洗ってあげよう。
「え、えー、っと……それで私はどこに座ったら……?」
「んー? じゃあ俺の隣りに座っとけよ」
「あ。ありがとうございます」
そう言って、
先生は手早く新しいパイプ椅子を持ち出して来てくれた。
席に着くと同時、甘い香りが鼻をつく。
「はいよ、小川のコーヒー。
いつも通りに砂糖とミルク、入れてあるから。
あと、先生の差し入れの饅頭だってさ」
「おまんじゅう! いいんですか、先生!?」
「おわぁ!? きゅ、急に腕つかむなよ!
も、もうちょっとでパーツが
ポッキリ逝くとこだったじゃねーか!」
「……あとほら、カガハル。
お前のも淹れなおしたから。
今度はこぼすなよ?」
「へ?
あ、ありがとうございます――って、え!?
こぼしたのは篠もごぉ!?」
「なんだ、カガハル。
そんなにお茶請けの饅頭が気に入ったのか。
なら僕の分もやるよ、遠慮するなって」
篠原くんはそういうや否や、
お饅頭をカガハルくんに食べさせてあげていた。
カガハルくんもあまりにの美味しさに、
喉を押さえながらバンバンと胸を叩いて
アピールしている。
でも私は小食の女の子なので、その様子を見て、
私も欲しかったなぁとかは思っていないのだ。
……。
…………ちょっとしか。
と、みんながわいわいと話しているなか、ふと気づいた。
窓の向こうに見えるツリー。
あれはまるで……。
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千歳飴。
い、言われてみれば……!
葵はツリーも食べちゃうのか……。
い、いや、そんな設定ないですけどね?
――ということで、
【夏空のモノローグ】背景担当M.Iのくれたネタでジョーの即興ssでした(笑)
さてー、本日のブログ。
楽しんでいただけましたでしょうか?
と言っていつも通り、
終わりとしたいところでしたが――。
さて……。
ちょっと、ここで皆さんにお知らせしなければならないことがあります。
当【夏空のモノローグ】スタッフブログですが、
翌月11月3日(水)をもちまして、終了とさせていただきます。
……いや、けっこう言い出しづらいものですね。
まあ、始まった以上いつかは終わるのですが……。
毎週のように皆さんからブログ楽しみにしていますなど、
作品だけでなくこちらのブログ単品で感想をくれる方もいらっしゃって、
こういった何気ない場所でも【夏空のモノローグ】が
皆さんに愛されていただいていると思うと、
本当に『作ってよかった』と心から思います。
おお……話運びがまるで、今日終わってしまうかのようだ……(笑)
だ、大丈夫ですよ!
まだありますからね!
先週いったように、
今月はハロウィン企画もありますし、まだまだお別れでは無いですよ!
さて、
あまり暗いブログにもしたくありませんので、
今週はここまで!(笑)
それではまた次回、皆様とお会いできることを願いまして――。
―ジョーでした。